25話 ページ25
時計を見ると、針が5時を指している。
ずっと寝て少し体調がよくなったものの、まだ少しだるさと頭痛が残っている。
でも、今日はクリスマスだし、いつも任せっきりの食卓でも、流石にクリスマスメニューのひとつやふたつやみっつ・・・
と思い無理くりたちあがる。携帯に青いランプが点滅していたので見てみると、詩歌からメッセージが届いている。
《メリークリスマス、リサ。雪、降らなかったねー(・・;)でも、夜には降るかもね!!》
冬休みでも、そんざいをわすれないでいてくれたことが嬉しくて、気持ちが少しふわふわする。とりあえず返信をして、階段を降りる。
キッチンにはアレンがいて、すでに夕食の準備を始めていた。
メニューは・・・
いつも通り非常に美味しそうだけど、クリスマスらしいものを作っている様子はない。
せめて1品だけでもと昨日生ハムとモッツァレラチーズとサニーレタスとクルトンを買っておいたし、サラダを作ろうかな。
「私も作る!」
流石に声は治っておらず、朝のままの掠れ声。
私に気づいたアレンは少しビックリした顔をしている。
「でもまだ寝ていた方がいい。」
言われると思ったのでとりあえずスルーして、材料をとりだし、サラダを作る。
作り方は簡単。(というより簡単なものしか作りたくない。)
レタスを皿に盛り、二つに切ったミニトマトを周りにならべ、上に生ハムを置く。上からクルトンとシーザードレッシングをかけ、おしまい。
アレンはその様子をじっと見ていて、完成品を見ると、少し考えるようなかおをした。
「今日は豚汁とおかゆにしようと思っていた。でもこのメニューにお粥はあわなそうだし、バケットが合いそうだな。」
結局、切った野菜は冷凍保存して、バケットとコーンポタージュというなんだか洋風な、クリスマスらしい料理ができた。
食卓につくと、食べ始める。
野菜を切っただけであとはなにもしてないので、サラダは無難に美味しい。美味しくないわけがない。
喉に引っ掛かる感じがして、バケットはそのまま食べることができず、あまり行儀はよくないがスープに浸して食べる。
「ところで、なぜいきなり料理を?よりによって調子の悪い日に。」
確かに普段料理しないし、風邪引いてるし、なんかよくわからないかもしれないけど・・・
「・・・なんでって、今日、なんの日か知ってる?」
「12月24日。」
「・・・」
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優夜さんのファン1号 - そして私が知らないうちに続々と小説の投稿が増えてる〜ひやー嬉しい悲鳴です (2016年9月24日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - 15話まで読みました。リサの学校が始まって宿題が難しそうにしているところでアレンが教えてる!頭もいいですね。 (2016年9月24日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - 8話から10話まで読ませていただきました。面白いです。アレン料理作れるんですね。すごいです。 (2016年9月15日 15時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - こんな、小説に出会えて幸せものです。次回作も楽しみ過ぎるです (2016年9月12日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
皇優夜(プロフ) - 優夜さんのファン1号さん» 閲覧ありがとうございます!まだまだ拙い文章ですが、たくさん嬉しい感想をいただけてうれしいです♪今後も随時更新していきますので、閲覧よろしくお願いします! (2016年9月12日 21時) (レス) id: cca9fc0d62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇優夜 | 作成日時:2016年9月10日 23時