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『今の結構いいブロックだと思ったんですけど』
川「全然まだまだだバカ図体ばっかでかくなりやがって」
『なにもそこまで言わなくても』
なんでだろう、俺2年生に嫌われてる感否めないんだけど
『...もう一本お願いします』
瀬「はは、はいよ」
太一さんの流暢なダメ出しにダメージをくらい、かなり萎れた俺を見て瀬見さんが笑った
工「A!次は絶対打ち抜いてやるからな」
『言ってろ』
さっきと同じようにボールに合わせてブロックの準備をする
(腕は前、腕は前)
と頭の中で反芻しながら跳ぶと、今度はタイミングが合わず頭上を打ち抜かれてしまった
『あっ』
テンテンテン...とボールの転がる音が体育館にこだまする
後ろに立つ太一さんにものすごく凝視されているのを背中で感じ、冷や汗が額を垂れた
(やばい、怖すぎて振り向けない)
さっきまでの怒声も怖かったが、返って無言だとそれはそれで恐怖である
川「A」
『...はい』
川「俺飛びつくなって言ったよな」
『...はい』
川「今なんで頭上抜かれた?」
『...タイミングが早すぎたからです』
太一さんがゆっくりと近づいてきてるのを感じる
目の前の工がものすごく怖がってる様子から、後ろの太一さんが今どれだけ怖いのかがよく分かった
川「お前いつからバレーやってたっけ」
『...中学からです』
川「3年もやってんのか」
『.......』
川「じゃあこんな初歩的な事でつまづいてんじゃねえ!!」
『いだぁっ!!!』
後ろから豪速球を投げられ、見事後頭部に的中した
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作者名:kurikurina | 作成日時:2022年5月30日 18時