白鳥沢のレギュラーに選ばれたのは苦労人イケメンでした (ページ19)

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練習着に着替えていると、工が隣からじーっと見つめてくるのが見えた

『………』

ジーッ

『あのー、そんな見つめられるとさすがに気まずいんですけど』

工「A。お前、やっぱヒョロいな」

『ハァ！？』

なんだこいつ勝手に見てきて勝手に暴言吐いてきやがったんだけど

工「いや、なんつーか線細くないか？」

『うるせえ人の地雷ずかずか踏み抜いてんじゃねえ』

ほんと工といい先輩方といい、どいつもこいつも人が気にしてることばっか言いやがって

『あのな、俺は筋肉が目立たないだけでパワーはある方なの』

工「ふーん」

工は今にも納得できなそうな顔をしているが、これ以上地雷を踏み抜かれたくなくて顔を背け、制服をロッカーにかけた

ｶﾞﾁｬﾂ

『あ』

川「ん？」

開いたドアの方を見ると、白布さんと川西さんが入ってきた

ちわっす、と声をかけるとうーす、と抜けた返事が返ってくる

川「はやいな」

『あー、はい。工に引きずられて来たんで』

川西さんは自分のロッカーを開けながらなんだそれ、と笑う

白布さんがロッカーのドアの影から顔を出してきた

白「俺らがドリンクやるから先にコート作っといて」

『わかりました』