【WT】この気持ちに名前をつけるとするならば【短編・中編集】

#04 欠点(sm) ページ8

※死ネタ
高3の最後、俺は恋をした。

1人の表だけの完璧少女に。

何でもこなせる人なんていないと思う。
彼女はその常識を覆した。

勉学、運動、交友関係、恋愛。

全てを持っていた。表だけだったけどね。
------------------------------------
高3の夏、俺はある完璧少女と付き合うことになった。

完璧だから好きになって付き合った訳ではない。


彼女の欠点のお手伝いを承諾したから。

彼女の欠点は…

『おい、あともちょっとで私の余命切れるぞ。』

sm「そういえば。安らかに眠れよ。」

『最低だなお前。』

何かの病気だという事。

何の病気かは教えてくれなかった。

『私のお手伝いをしてくれないですか？』

この一言。

sm「誰？」

『覚えてないの？あんたほんっと最低。』

いきなり口が悪くなる。彼女の欠点その1。

sm「いやほんとに誰？知り合い？お手伝いってなに？」

『あーもううるさいな。同じクラスじゃん。Aだよ。A！』

sm「ふーん。」

『ああ！名前くらい覚えとけ！』

声がでかい。その2。

sm「で、何？お手伝いっていうのは。」

『私さ、まあ、病気なんだよ。余命8カ月。
お前に隠しとうしてほしんだよ。私の友達に。』

sm「素朴な疑問。」

『なに。』

sm「なんで俺？」

『たまたま視界に入ってたから。』

大雑把。その3。

sm「分かったよ。隠せばいいんだんね。」

『そう！理解力が高いね〜。君。見直したよ。』

いつも上から目線。その4。

『じゃ、これからよろしく！』

『あとさ、なんでいつも真顔なの？もっと笑えよばーか。』

sm「余計なお世話だ…」

彼女に会うのが楽しみだから学校に行っていたなんて、誰にも言えないけど。

---1→←---2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す