【WT】この気持ちに名前をつけるとするならば【短編・中編集】

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kn「ん……」

『な…ど、どうしたんですか？』

kn「やっぱ…いいや。」

『えっ？』

kn「ほい、鍵返すよ。よく考えたらこれ犯罪だしね。」

『あ…ありがとうございます。犯罪って分からなかったんですか…w』

kn「なんでそんな悲しい顔してんのさ。」

『えっ…してないですよw私は至って普通の顔です。』

kn「俺にはそういう風に見えないけど。」

『恥ずかしいです…こっち見ないでください！』

kn「やっぱりちょっと悲しいんじゃん。」

『そんな事ないです！』

一目惚れなんかする訳ないのに…

きっと気の所為だ、この感情は。

kn「俺さぁ…君が……」

『ふぇっ……』

kn「好きになっちゃったかも。」

突然の顎クイに流石に驚く。

『いや…駄目ですよ、きっと貴方にも…もっと良い人が見つかるはずです。』

初対面の人に私は何を言っているんだ。

kn「そんな事ないよ。君が一番だ。」

多分何を言っても返される。

『私はっ…貴方のこと好きじゃない！』

これくらい言えば……

kn「じゃあこれから好かれるように頑張るね。」

『っ……』

kn「諦めてくれたかなー？僕は君がそれくらい好きってこと。」

『私は……貴方が好きなんですかね？』

彼より身長が低いせいか少し上目遣いになってしまう。

kn「っ……//もう……好き。」

『はえっ…』

いきなり抱き締められて苦しい。

kn「絶対君も俺の事好きだから。顔真っ赤だし。」

『恥ずかしいです……//』

kn「俺、いい匂いした？」

『まぁ…はい。』

kn「好きな人って、いい匂いなんだって。」

ニヤニヤして聞いてくる。
これは確信犯だ。

『もうっ……好きですよっ！』

kn「はぁっ…もうほんとにかわいい〜！」

『抱き着かないでください〜っ！』

名前も年齢も知らない彼に恋をするなんて…
なんて無茶な恋愛を私はしてるんだろう……

でも、人生で1番ドキドキした恋でした。
#07 無知で強引な
(タイトル変えました。)

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