13話x 届け!恋のΨン(後編) ページ13
あらすじ
ひょんな事から夢原に惚れられたA、絶対に近付きたい夢原と絶対に離れたいAの戦いが_______今、始ま『りません。』
はぁ、やれやれ全く…面倒だな。まさか助けただけで惚れられるとは思いもしなかった…。
あっちは何としてでも私に近付きたい筈、だがそれは叶わない願い。何故なら私が超能力者だからだ。なら、私の事を諦めてくれるまで、恋愛フラグと言うものを完膚なきまでに折ってしまおう。
そう意気込み、廊下を歩いているA。だが、あることに気付き歩みを止める。廊下の曲がり角に夢原が居るのだ。どうやら作戦のおさらいをしているようだ。
「(まず私と柚木さんがこの角でぶつかるの、そしてプリントが…)」
(イメージの中の柚木)「大丈夫?拾うのを手伝うよ。」
(イメージの中の夢原)「あ…うん、ありがと…」
2人の手が重なる。
(イメージの中の柚木)「ご、ごめん…」
(イメージの中の夢原)「あっううん!いいの!」
キャフフ… と、自分の妄想で笑う夢原。
(イメージの中の柚木)「手…小っちゃいんだね」
爽やかな笑顔で笑うイメージの中の柚木
_______ラブ…ファンタジー
馬鹿か。言うわけないだろ私が、そんな事。
呆れ乍溜息を零し、廊下を歩く
「よ〜し行くわよ知予!」
柚木にぶつかろうと勢いよく曲がり角を飛び出し持っていたプリントを離そうとした________が、柚木は夢原の上を回転し乍避け、着地する。
「えっ?!あ…あれ?」
プリントを見ながら呆然と立ち尽くす夢原さん。まぁ、絶対にぶつかると思っていたのにその相手が居なくなっていたんだから動揺もするか……。
「あれっ?!」
その後もAに近付こうと奮闘する夢原だったが、悉く失敗し「私と柚木さんは結ばれない運命なの?」と、落ち込んでいた。そこに、夢原の心情を表すかのように雨が降った。
「どうしよう、傘持ってきてないし… 傘…!」
そこで夢原が閃いた。
「(早く柚木さん来ないかなぁ)」
…流石に驚いた。完膚なきまでフラグは折ったはずなのに、まさかここまで着いてくるとは、凄い執念だな。そんなに…、か。__________仕方ない。付き合う気は毛頭ないが、少し…妄想に付き合ってやるか、セリフは言う気は無いが。
Aが外に出ると。不自然に雨が止んだ。
「(諦めよう…私と柚木さんは結ばれない運命なのね…さよなら柚木さん…)」
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作者名:ミックスジュース | 作成日時:2021年6月26日 21時