【銀魂】ひねくれ隊長【沖田総悟】

#34　ためらいなし ページ34

夕方になると、下の奴らも来て

鍋の用意が始まる



「うはぁ･･･楽しみだなぁ」




超テンションだだ下がりの俺の隣で

Aは声を弾ませた


返事なんて「あぁ･･･そうだね」としか返せねぇ




「隊長どうかした？頭打った？」


「打ってねーよ」




それから少しの間


俺は、横目でAを見た





「お前さ、万事屋そんなに好きか？」


「うん、大好き」




即答

一瞬の間もなく答えやがった





「･･･真選組と万事屋、どっちが好き？」


「そりゃまぁ、万事屋」




いや、ちょっとはためらえよ




どんだけ真選組嫌なの


どんだけ万事屋好きなの








これ以上の質問は、もうやめようと

自分の心のなかで言い聞かせていたが


たまらず、口を開いてしまった








「ていうかなに、いきな――」






「旦那、好き？」








自分でも驚くほどの、変な質問


なに、聞いてんだ俺････








　








　



　








　









　









「うん、大好き」






その瞬間、俺の何かに何かが刺さった


すっげぇ深く刺さった






「あ･･･、そう」


「うんっ、だって旦那優しい、カッコイイし
　まぁプータローだけどねー」



笑いながら、本当に楽しそうに話す



こんな姿も、当然屯所では見られないわけで



少し、新鮮な気分･･･






でもそれ以上に、嫌な気分






「Aー！できたアルよー！」




「はーいっ
　さ、隊長もいこ！」




「あ･･･、あぁ」








あれだけ嫌っている俺にでさえ


今は、笑顔を向けた









「私神楽のとなりー！」


「じゃあ銀さんそのとなりぃーっ」
















Aは心から本当に


此処が、好きなようだ＿＿＿

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