【銀魂】甘い塊、甘い君【沖田総悟】

story.29 ページ30

それでも彼は、毎朝私の家まで迎えに来る

仕方なしに、並んで歩くが


お互い、一言も言葉を発さなかった





＿＿＿総悟なんて、嫌いだし･･･





自分に呪いをかけるかのように



そう、言い聞かせた






　




　



　






　





そして今日も、彼女がやってくる


今でも、変わらない対応で

笑わない彼




あまり、仲良くはなってないのかな


そう思って、どこか安心してしまう自分







　



バカみたいだ



　







勝手に付き合って


仲良くなってしまえばいい



私には全く関係ない





　






　



「なんか総悟、最近あの女と仲良いな
　誰なんだ？」


土方さんは、興味を示したように、私に訪ねてくる

いっつも犬猿の仲だけど、やっぱり総悟のこと思ってるのかな


「2年の子
　総悟に告白して、友だちになったんだって」

「告白？あー、好きなのか･･･」





土方さんは、苦笑いをこぼし呟く



「相手は本気で好きなのに
　総悟ったら、ホントそっけない･･･」




「昔はこんなのじゃなかったのになー」と一言付け加え
私は机に頬杖をつく



「まぁ、人間は成長して変わってくもんだしな
　いつまでもガキってのはねーだろうよ」



ちょっとまってよ

昔っから変わらない私は何なの、ガキなの？






　




　




　




　



「お前は総悟が誰かと付き合ってもいいのかよ」


「は･･･?」



唐突な質問


私は思わず、言葉を失う






　






　


なんで、勝手にやってればいいって


思ってるんでしょ





なんで

口に出せないの




　






　



「わ、私は････別に」




　





　




ほら、ちゃんと言いなよ



関係、ないんでしょ




総悟は、ただの幼馴染







　





　




「････」



　





私の口は動くことなく






心のモヤモヤだけが、募っていって




大きくなっていく








「ごめん、ちょっと頭冷やしてくる」







　




　



　


　







　







　






何を、迷ってるの



何を、ムカついてるの




何が、したいの









　







　







なんで



こんなに苦しいんだろう...

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