これを愛だというならば

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「ねえ、ユンギ」


「……ん」


「最近、ちゃんと寝れてる？」


「……あー、うん」


「寝れてないんだね」


「寝てる」


「嘘。隈できてる。いつもつけてこないのに」







私に言われて初めて気づいたのか、鏡を見ながら確認していた。うっわ、とか言っちゃってるし。本当に気づいてなかったんだね。







「やっぱり、仕事忙しい？」


「……まあな。休みを貰っても作業は山ほどあるし、ダンスもやらなきゃレベルが落ちるし。正直、寝れない日も多い」


「……そっか」







彼の姿を見かけない日はない。
それはテレビであったり、ニュースであったり色々だけど、毎日見かける。

でも、どんなに忙しくても月に一度は必ずここに帰ってきてくれる。


それは嬉しいけれど、ここに帰ってくることが彼に更に無理をさせているんじゃないかって思う時がある。
それを言ったら彼はきっとそんなことない、と私を宥めてくれるんだろう。



だけど本音を言えば、私は貴方に無理をしてほしくない。一ヶ月くらい会わなくたって私は平気なのに。







「A」


「なあに」


「俺は、お前がいないと生きていけねえんだよ。お前が良くても俺が無理なの。一ヶ月も会わなかったら俺が死ぬ」


「……なんで分かったの？」


「ばーか。お前のことならなんでも分かるっつーの。何年一緒にいると思ってんだ？」


「へへ。そうだよね。ユンギが私のこと分からないはずがないよね」


「だからそんな顔すんな。俺はお前がいれば大丈夫だから」


「……うん。ユンギ大好き」


「……俺も」







一ヶ月くらい会わなくても大丈夫だって言ったけど、もしかしたら私も耐えられないかもしれないね。


ごめんね、ユンギ。ありがとう。





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