運命27 ページ27
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「やっぱり今年も盛り上がってるね」
「何気に人気だからな」
会場へ着いたのはいいものの、既に席は半分以上埋まっていて人も多い。私もユンギも人が多いところは苦手だから、席を探すのも一苦労。そうしている間にも席はどんどん埋まっていく。
「あれ、ヌナ?」
「ナムジュナ。やっぱり見に来たんだ」
「ヌナこそ。あ、ユンギヒョンお久しぶりです」
「おう」
ちょうどナムジュンと遭遇し、こっち来てと案内された。こうなることを見越してか私たちの分も席を取っておいてくれたらしい。さすがナムジュン。
ユンギとナムジュンは仲もいいし話も合うから邪魔しちゃダメだと思って端に座ることにした。
「Aヌナ?」
「……げ」
「やっぱりヌナだ!」
ほんとにこいつは……一体どこまで私に関わってくるんだ。
「あれ、ヌナ仕事あるって言ってなかった?ここ来て大丈夫なの?」
「……ここだけ変わってもらったから」
「そっかー。俺と回れないっていうからびっくりしたのに」
そう。私はこいつに嘘をついたのだ。
学校祭となると各クラスで出し物があるから、大半の生徒はそれを回っていく。ある人は友達と、またある人は恋人と。学校祭とは学校行事の中で唯一自由な行事なのだ。
そんな絶好の機会をこいつが逃すわけもなく、当然のように私に一緒に回らないかと誘ってきた。もちろん、了解すれば一日中こいつの魔の手から離れることはできない。そうなれば私の2年間守ってきた平和な学校祭が最後の最後で最悪の学校祭になる。
だから嘘をついた。役割の仕事が忙しいから無理だ、と。受付のところにはほとんど生徒は来ないからバレることはまずない。じゃあ仕方ないか、とこいつも渋々諦めたってことよ。
……完璧、だと思ったのに。なんで会っちゃったんだよ。めんどくさ。
「ねえ、ヌナ。なんでこれ見にきたの?」
「誘われた」
「誰に?」
「弟の友達」
「あ、ナムジュ二ヒョン?」
「……ヒョン?」
「だって仲良いもん俺。さっきまで話してたんだよ」
クソ。ついに私の家族にまで手を出したのかキム テヒョン。
いや、こいつはキム テヒョンの顔を被った悪魔だ。
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閔(プロフ) - muuさん» コメントありがとうございます!そうですね......続編に行って続けるのは今の現状を考えると少し厳しいので、残り4ページを番外編に当てようかなと思います!短いですが、muu様に喜んでいただけるように頑張りますね! (2019年10月14日 19時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
muu(プロフ) - その後の2人が気になります〜続編求めます! (2019年10月14日 19時) (レス) id: 8ac6b35584 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - honeyさん» ありがとうございます!ですよね!!テヒョン氏はイケイケか可愛いかのどちらかに分かれることが多い気がします笑 この作品では四次元5歳児テヒョン氏をメインでいれつつ、可愛さや男らしさも出していければと思っています!これからも頑張ります! (2019年8月15日 15時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
honey(プロフ) - 女遊びが好きなテヒョンもカッコよくていいけど、素直で可愛い一途のテヒョンもヤバすぎますっ!!!この作品大好きです!!頑張ってくださいっ!!! (2019年8月15日 15時) (レス) id: fe02d97946 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - いつきさん» いつきちゃん!ありがとう!ちょっとはじめてのジャンルなのでお先真っ暗ですが、頑張りますね!いつも応援ありがとう! (2019年8月13日 10時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:閔 | 作成日時:2019年8月13日 1時