Destiny

運命17 ページ17

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「ごめんっ……なんか女の子たちに囲まれちゃって……ほんとはもっと早く来るつもりだったのにっ……」








あー、うん。そりゃそうよ、君。そんな浴衣着て、素足なんて見せるもんじゃないよ。それに走ってきたからか余計に乱れてるし。見なさい、女子たちの視線を。彼氏いる子までめちゃくちゃ見てたよ。


……でも、ちゃんと来てくれたのは嬉しいかも、なんて。









「あれ、ヌナ。その格好……」


「ああ、これ？妹に着せられたの。ほんとは着てくる予定はな……」
「ありがとうヌナ！大好きっ！！」


「いや別にあんたの為じゃ……

……まあ、いいか」









満面の笑みを見せてくるけど、いまだに滴る汗と上がっている息が少しだけ胸を締め付けて。別に悪い気はしないしいいかなって。









「ヌナ、似合ってるねその浴衣」


「……当たり前でしょ」


「ふふ……かわいい」


「かっ……」









髪を一束掬って、そこに一つキスを落としてからそう言った。
……か、かわいいなんて、そんなの家族にしか言われたことないのに。さっきまでの上がっていた息はどこに行ったのか、微笑みながら私を見つめるその顔は妖艶で綺麗で。

自分でも分かるくらいに熱を持った頬。ただでさえそんな状態なのに、そこに手を添えてちゅ、とキスをした。



なんなの、ほんと。いつものキム テヒョンじゃないよ。









「ほんとにかわいい……」


「も、もういいからっ！ほら、金魚すくいとかやるんでしょ！」


「あ、そうだった。ひひっ、行こうヌナ！」








私の手を引いて駆け出すキム テヒョン。私はそれについていくので精一杯。

かわいいって言った声も、キスをされた頬も、今繋がれてる手だって。



全部全部、熱くてどうにかなっちゃいそう。







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