嘘11 ページ11
.
「……そりゃあいないか」
バイトが終わって仕事まで時間があるから一旦帰ってみたけど、やっぱりAさんはいない。
スーツは事務所にあるし、服は基本何でもオッケー。とりあえず昨日と同じ服を着ることにした。
「……あの人の匂い」
ふわりと香る匂いはあの人と同じ。なんていうか、飾らない自然な感じで、柔軟剤の匂いもきつくない。
……好き、かも。
「……って、何してんの」
いちいち香りなんかに反応してどうすんだよ。仕事になんねえって。
1人でいるこの空間に少し虚しさを感じていつもより早めに事務所に向かった。
「あれ、今日は早いじゃん」
「昨日アパート火事になったから早く来たんだよ」
「まじか。え、何。じゃあ野宿したの？」
「……いや」
「ホテル？」
「違う」
「まさか、押しかけ？」
「バカなのお前」
じゃあ何なのさ！としつこく聞いてくるテヒョン。
こいつにだけは教えたくない。知ったら絶対紹介しろとか言うし。
こいつはかなりの女好き、というかなんというか。あんまり言いたくないけど。
「Aさんって言うんだ。しかも美人」
「……うるせえ。言うな」
……負けた。屈辱だ。最悪。穴があったら入りたい。
焼き肉食い放題を持ちかけてくるこいつも悪いけど、一番の原因は押しに弱い俺。
「紹介しろよージミナー」
「ぜったい嫌。お前だけは無理」
「えー、何で？」
「お前初対面でも馴れ馴れしいじゃん」
「コミュニケーションは大事だよ」
いや、そこドヤ顔して言うところじゃねえから。なんてツッコミを入れつつ、わちゃわちゃしていたらテヒョンは仕事の時間が来たみたいで渋々仕事に行っていた。
最後の最後までなんで教えてくれないんだって聞くからもう適当にあしらっておいた。
なんでかなんて、俺も分かんねえよ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 929人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
閔(プロフ) - ミロさん» ミロちゃん！！ありがとうございます！今絶賛ちょいワルジミンちゃんきてます...笑 私も愛されたい！と思いながら書いてます笑 (2019年7月28日 23時) (
レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - 閔ちゃん 最高です！！うふふ。先が気になりすぎる…！！(o^^o)ちょっと悪いジミンちゃんに愛されたい願望が強すぎて床を転げ回ってます(o^^o)(o^^o)(o^^o) (2019年7月28日 23時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - いつきさん» いつきさん！コメントありがとうございます！！どタイプですか！？嬉しいなぁ！無性に悪ジミンちゃんが書きたくなりまして...逆風俗の悪ジミンちゃん...最高ですよね...私も大好き((いつきさんの愛のビームしっかり受け取りました！これからも頑張ります！！ (2019年7月25日 19時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - どタイプの小説有難うございます美味しいです…。なんでそんなに面白い小説が書けるんですか！？悪ジミンさんすごく好きです…。いつも更新楽しみにしてます。これからも頑張って下さいと愛のビームが出てます。認知して下さいお願いします。 (2019年7月25日 19時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！あの可愛いジミンちゃんはどのへやら...の状態ですが、ちょいワルなジミンちゃんも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2019年7月24日 12時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：閔
| 作成日時：2019年7月23日 13時
