Love or One

3.刹那のこだわり NJ ページ3

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「ヤー、最っ高に楽しかったな！」


「あぁ。やっぱりARMYの力は凄いな」










握手会が終わってホソガと2人で話す。
ライブも良いけどこうやって近くで話したり、触れ合ったりするのは違う意味で最高だ。一人一人の表情もよく分かるし、何より気持ちが本当に伝わる瞬間だから。だから俺は絶対に目の前のARMYから目を逸らさない。













「あ、そういえば」


「どうした？」


「ナムジュナさ、なんかめっちゃ照れてた時なかった？」


「……照れてた？」


「うん。顔真っ赤だったぞー。そりゃあもういまにも倒れるんじゃないかってくらい」













なんて呑気に笑うホソガ。いや、笑い事じゃないって。
もちろん、覚えてないわけない。俺だってアイドルになってからあんなに照れたのは初めてだよ。思い出しても恥ずかしい。














「……気になるのか？」


「いや。面白い子だったから」














不安そうな顔をしたホソガに慌てて嘘をついた。ほんとは気になってる。面白い子だったのは事実。だけど、こんなに印象に残ったのは初めてなんだ。
もっと知りたい。また会いたい。こんなこと今まで一度も感じたことなかったのに。

でも、それは今日だけだ。俺たちは個人である前にアイドルなんだ。誰かを幸せにすることが仕事。それに今は、嬉しいことにどんどん名前も広まってワールドツアーも決定した。こんな小さなことにこだわっている時間は、ない。


だから今日だけ。今日だけなんだ。













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