20.私はそれを知らない ページ20
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会場に入って席に座る。もうこの時点でARMYの迫力がすごい。早めに入ったつもりだったのに。今から熱が治らないのは私だけじゃないみたい。やっぱりARMYみんな、思うことは一緒なのね。
「やっばい。緊張してきた」
「……ほんと。楽しみすぎてやばい」
何故かこの前の握手会よりも緊張して、昨日の挨拶の時よりも手汗がすごい。こんなの、初めてだ。
「ARMYー！！」
時間になったと同時に聞こえたARMYを呼ぶ声。そのたった一言に胸の奥底から興奮が押し寄せる。気付いた時には叫んでいて、だけどその声はこの会場にいる大勢のARMYの声にかき消された。
今目の前にいる彼らは一昨日とはまったく違う姿で、私がいつも見ていた彼らだった。キラキラして、かっこよくてかわいくて。何度も曲中にARMYと叫んでくれる彼らはやっぱりファンのことが大切なんだろう。
ARMYのために、って毎日会議やレッスン、撮影もやってる。アイドルなら当たり前なんだろうけど、私の中では彼らがなぜか特別に思えて。それは一昨日のあの姿を見たからかもしれない。
それでも彼らは輝いていた。
「ちょっ、A？」
「っ……ごめんっ。何でもないからっ。ほら、楽しもう？」
何故か涙が溢れてきて。彼らの本当の姿を知ったからかもしれない。たった1日会っただけ。練習風景を見ただけ。それなのに、彼らのARMYへの思いが痛いくらい分かって。今そこにいる彼らが、手の届かないと思っていた彼らがすぐそこにいる気がして。
胸が苦しくなって、変になりそう。
まだ彼らの中では私は一昨日やってきた通訳の人。お互いまだ何も知らない、彼らは私がARMYだってことも知らない。 ハウンにだって、私が彼らの通訳だったってまだ言ってない。
私しか知らない彼ら。それに優越感とかはなくて。
一昨日の彼らの姿が脳裏をよぎって知らないうちに涙が出ていた。
私には、これが何なのか分からなかった。
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閔(プロフ) - nanaさん» ありがとうございます！申し訳ありません、苗字は固定です。ご期待に応えられず申し訳ありません...！ (2019年7月22日 19時) (
レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - 更新たのしみにしています！苗字は変えられないですよね...? (2019年7月22日 19時) (レス) id: 1c8c31250d (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - ミイミイさん» わわわ、ミイミイ様！ありがとうございますっ！！ミイミイ様にそう言っていただけるなんて......嬉しすぎます！可愛いナムさん......いいですよね！私も大好きです！ミイミイ様に励まされて俄然やる気が出たのでこれからも頑張りますね！ありがとうございました！ (2019年7月4日 22時) (レス) id: bb6f8ac404 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - 閔さんお久しぶりです！ニヤニヤしながら読ませて頂きました！その情景が想像できるリアルさがたまらないですっ(*´∀`)ナムさん可愛い！どんな展開になるか楽しみにしてます！ (2019年7月4日 22時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：閔
| 作成日時：2019年6月29日 18時
