Love or One

11.組織の長の威厳 ページ11

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「ここがBig Hit……生で見れた……」










目の前にそびえ立つ何十階まであるか分からないほどの高層建築。パッと見は全然会社っぽくないっていうか何というか。でも資料に書いてあったから間違いない。

中に入って事情を説明すると代表の所まで案内してくれた。というか、代表って……PDニムだよね。バンタンを育てたあのPDニムよね。
あ、変な汗かいてきた。私今めちゃくちゃ緊張してる。
一つ深呼吸してからドアをノックした。












「やぁ。伊藤Aさんだね？」


「は、はい。伊藤です」


「私はBig Hit Entertainment代表のパン シヒョクだ」














名刺を受け取ると、そこにはハングルでPDニムの名前が書かれていた。
けど、いざ目の前にしてみると何というか……そこら辺にいそう。近所の優しいおじさんみたいな……ごめんなさい。
だけどやっぱり貫禄がある。一つの会社の代表を務めるだけあって組織の長という威厳がある。うん。普通にかっこいい。

座ってと言われ、お客様用のソファに腰掛ける。うわ、何これ。ふわふわ。この世にこんな柔らかいソファあるんだ。












「まず、この仕事を引き受けてくれてありがとう。そういう仕事とはいうものの、半年はやはり長い。それに君は英語が専門だと聞いたよ。話せるとはいえ引き受けてくれて本当にありがとう」


「……私は通訳です。それが私に出来ることなら私は力になりたいんです。それで助かる人がいるのなら、私は私の持てる力全てを出し切って臨むつもりです」













私の言葉を聞いて微笑んだPDニム。
言葉はなかったけど私のこの気持ちはしっかり伝わったと思う。












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