ごめん。 (ページ29)

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ごめん29 ページ29

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笑みが漏れそうになるのをこらえてなんとか口を開く。

「じゃあ一緒に働けるんだね。ふふ、ジミンと一緒にかぁ。なんか嬉しい」

「うん。僕も。僕たち、たまに会ってたけど一緒に暮らした期間は短かったもんね」

「そうそう。二人で何かを一緒にすることもあんまりなかったし。この歳になってまさか仕事を一緒に出来るなんてね。
初めて会社員で良かったって思ったよ」

「ふふっ。それは言いすぎじゃない？」

「そんなことないって」

いや、これは本当です。
離れてた家族と一緒に暮らせるだけでも嬉しいのに、仕事でも一緒だなんてね。

何なんですか、神様。
失恋した私への慰めですか。
ありがとうございます？

それからジミンの色々な話を聞いた。ほとんど仕事のことだけど。あ、父も上手くやってるみたい。

私もチョン君のこととかホソクたちのことを話した。あと、母のことも。

「あ。ねぇA。最近彼氏とはどうなの？」

弟よ。これ以上私の心を傷つけないでくれ。

ていうか、何故そこに目が行くんだ。
お前は彼女いないだろ。モテるくせに。

「いや、その……実は、この間別れまして」

「……なんで？」

「相手がその…別れてほしいと」

「……それで？」

「別れた次第であります……」

何故か真剣な眼差しでこちらを見つめる我が弟。
その顔は少し怒っているような気もして。

いや、なんで君がそんなに怒ってるの？

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