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「これ、飲んでいいよ」
目の前に置かれた缶コーヒー。
そっと顔をあげれば、二つの大きな瞳が私を見つめていた。
「俺、ジョングク。おねーさんは?」
「……A」
「へぇ。いい名前だね」
ジョングクと名乗ったその青年は、私よりも3歳年下らしい。けれど、ヌナとは呼ばなくて、おねーさんと言うだけだった。
でも今は、それが嬉しかった。
もう一人同居人がいるらしいけど、気楽にしていいと言われた。
「おねーさんは、なんであそこにいたの?」
「……なんとなく、かな」
「あー。分かるかも。
俺もね、時々ふらっと出かけたくなるんだよね。今日がそれだったわけだけど、おねーさんと出会えたからラッキーだね」
優しく笑ったジョングク。
弟を思い出した。
まだ小さかった弟。今も元気にしているだろうか。
「ね、連絡先教えてよ」
「別に、いいけど……」
「やった」
嬉しそうに私のスマホを手に取って連絡先を追加するジョングク。
遊び相手多いねって言われたから、お互い様でしょって言っておいた。
「ははっ。おねーさん面白いね!」
「……そう?」
「うん。とっても!」
無邪気に笑うジョングクが、少しかわいく見えた。
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pcmtpok(プロフ) - もう…全員好きすぎて、乙ゲーみたく7人の全員とそれぞれの世界線で結ばれるところが見たくなりました…それほど素敵なお話でした…闇ホソク大好物です… (2021年7月16日 15時) (レス) id: 38f5a8f116 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - もちさん» あら、両思いですね(くたばれ) やー、好きだなんて......へへ、ありがとうございます!うふふ、もちさんに応援もしてもらったのでなんだか頑張れそうです。私も応援してます!お互い頑張りましょうね! (2019年10月23日 7時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 閔さん» え!?!?!そんな恐れ多いのはこちらです!!!私もファンで…。え…もう、両思いなんですかね?!(殴)閔さんの作品好きです…更新待ってます…、もう、今日はいい夢見れそうです…嬉しすぎて…。ひやぁ…私も頑張ります…。 (2019年10月23日 1時) (レス) id: 5cc83dbd06 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - もちさん» ありがとうございます!実は私、もち様のお話ずっと読ませていただいていました...(陰ながらのファンです)まさかもち様から直々にコメントをいただけるなんて......この上ない喜びを感じております()閔、がんばります← (2019年10月22日 23時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 切ない感じですね…。ジンニムの人の良さに惚れました。ブラックホソクもかっこいいです…。更新楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2019年10月22日 23時) (レス) id: 5cc83dbd06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:閔 | 作成日時:2019年10月13日 9時