Sugar 2

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そうこうしている間に、あっという間に24日。

念のため藤ヶ谷さんの予定を聞くと、休みなので是非！ とのことだったのでケーキはお任せした。


色々詮索されたが有給もしっかり確保し、昼前から料理を作る。

ローストチキンやローストビーフは料理初心者にはハードルが高く、簡単な前菜とパスタを作ることにした。


広さを考え藤ヶ谷さんの教室で開催することになっていたから、キッチンを借りて作っていく。

藤ヶ谷さんはみつに会った瞬間から頬が丸く輝いていて、手を繋ぎ楽しそうにチキンを取りにいった。
料理の先生になるか幼稚園の先生になるか悩んだくらい子供が好きなようだが、みつに対する態度がその範囲に嵌るものなのかわからない。


若干もやもやしたものを感じつつ、とりあえず手を動かす。

まずは電子レンジで加熱したじゃがいもをマッシュポテトにして、クラッカーにツリー状になるように絞りだす。あとは枝豆やコーンを飾り付ければ出来上がり。

そしてもうひとつはミートボールスパゲッティ。

みつの好みが分からないから、子供が好きそうな味に寄せた。

ミートボールの中にチーズが入れたかったので、その他の工程は簡略化しみじん切りにした玉ねぎ、人参、ピーマンを炒めコンソメと酒と水を加えると市販のミートソースを入れて混ぜる。

フライパンの中央を空けミートボールを入れ、焼き目が付いたら牛乳を加えてソースと一緒に煮込んでいく。


「ただいまー」


ぱたぱたとスリッパを鳴らし、近づいてくる音に口角が上がる。

寒かったのだろう、鼻を真っ赤にさせているのが可愛い。


「ほらほら、手洗いとうがいしないと」


後ろから荷物を持った藤ヶ谷さんが声を掛けた。


「はーい」


いい子に育って……と親のような気分で、洗面所に向かう姿を見送る。


「お疲れ様です、ありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ予約ありがとうございました」


荷物をテーブルに置く藤ヶ谷さんに声を掛けると、愛想のいい笑顔を向けられる。


「藤ヶ谷さんが予定がないのは意外でした」
「そうですか？ ここ数年クリスマスは一人ですよ」
「女の子が放っておかなそうなのに」
「すぐお正月がきますし、スイーツおせちなんかもやっているので結構やることが多くて」
「スイーツおせち？」
「えーと、あ、去年作った写真が」

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