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飛鳥居さんは口元に手を当て少し考えるような素振りをした後、うっすらと微笑んだ。
「私は閉鎖的な世界に、心底嫌気がさしているんです。北山さんを助けることは、私にとってかなりリスクを伴う。そうまでして貴方を助けたのは、きっと何かを変えたかったんだと思います」
そして立ち上がると、テーブルの上から木箱を取り俺に渡した。
「北山さんが飲んだものと同じ薬が入っていますが、この薬は貴方には強すぎます。ですので、飲むのは月に一回にしてください。それ以上飲むと体が壊れてしまいます」
銀色の紙に包まれた細長い薬を見つめる。
「この薬は日光に弱いので、持ち歩く時は一緒に入っているピルケースペンダントに入れてください。くれぐれも他の人には渡さないようお願いします」
細長いシルバーのペンダントには、華奢な模様が刻み込まれている。
「今後、私の知り合いだという者が北山さんに近づいても、絶対にこのことは言わないでください。血族で信頼出来るものは誰もいません」
飛鳥居さんが、わざわざこんな場所まで俺を呼んだ理由が分かった気がした。
きっとここは誰にも見つからない場所なのだろう。
「……はい」
何か大きなことに巻き込まれるかもしれないという思いはあったが、それでも俺は薬が欲しかった。
「それと、血液パックは今後も使わない方がいいです」
「……何か理由があるんですか？」
「何事も用心の為です」
飛鳥居さんは笑ってそう言った。
きっと何か理由があるのだろうが、全てを教えてもらえるわけじゃない。
「分かりました、用心します」
だが使わないと分かっていてわざわざ忠告するのは、かなり危険だということだ。
「北山さんにもお仲間がいらっしゃると思いますが、今日ここに来たこと含め他言無用でお願いします」
しかしそれを言うことは出来ない。
誰に何が起こっても、俺は黙っていなければならない。
「…………はい」
漠然とした不安と抱えながら俺は頷いた。
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くらげ(プロフ) - ももはさん» ももは様ー！どこに進んでいるのか自分でも分からなくなる中わくわくしながら読んでくださっているなんて嬉しすぎます！(;_;)距離を置きたいのにどんどん近付いてしまう展開に複雑な想いを抱えるKさんとFさんの未来と過去を見守って頂ければ嬉しいです(*´ω`*) (2020年3月1日 1時) (
レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
ももは(プロフ) - くらげ様ー！ずっとずっと読ませて頂いております。わくわくしています！過去のFKが垣間見れた気が勝手にしてますが、先が分からなすぎてもう、興奮しまくりです☆Kさんがどんなような想いで距離を置こうとしてるいるのか…胸は締め付けられますが…楽しみです！ (2020年2月29日 11時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 蜜柑さん» 蜜柑様、初めまして！こんな長々とした話を読んで頂いた上に興奮して頂き、ありがとうございます！しかもTKも大好きと仰って頂けてすごく嬉しくです(〃ω〃)自分で考えた設定ながら難しく煮詰まっておりますが頑張りますのでこれからもお付き合い願えたら幸いです^_^ (2020年2月26日 23時) (レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 初めまして。フラフラと彷徨っていましたらこちらの作品に出会えました！すごく興味の引く設定にリアルなお話…なんて美味しそうなお話なんだと興奮しております！やはり藤北は外せませんが玉北も大好きなんでありがとうございます！更新楽しみにしています(^^) (2020年2月25日 22時) (レス) id: 8d3125b57e (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ももはさん» ももは様ー！私こそコメント本当にありがとうございます！お互い相手に対し分からないモヤモヤを募らせていますがここから徐々にバチバチ強めになっていくかと…！謎のサスペンス要素も入ってきて(^^;; 上手く書けるか不安ではありますが楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2020年1月25日 1時) (レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらげ
| 作成日時：2020年1月10日 0時
