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玉森に抱き締められ「二人だけの秘密にしよ」と囁かれると、止まっていた涙がまた溢れ出した。

いくら泣いたのかも分からない。

玉森のTシャツはびしょびしょに濡れていて、きっと高いだろうに申し訳ないと思う。



貸してくれたハットを目深に被り、駐車場で玉森を待つ。

泣き疲れて頭がぼうっとする。

それでも藤ヶ谷に振られた時よりはマシかなんて考えて、また涙が出た。


「待たせてごめんね」


声をする方を見ると玉森が二人分の荷物を持って立っていて、年下に荷物を持って来させた上に泣くなんて情けないと手の甲で目を擦った。


「ちょっと、こすんないでって何回言ったらわかんの」


俺の右手を掴み怒ったように言う顔をぼうっと見つめると、玉森は困ったように笑い「ほら乗って」と手を離した。

助手席に乗り込み発進した車の中、会話らしい会話はなかった。
だからと言って気まずいという事もなく、俺は流れる景色をぼんやりと眺めていた。


マンションの前に着きハットを返そうとすると「貸してあげる」と言われ、きっと酷い顔なのだろうと思う。


「あとこれ」


玉森がビニール袋を渡してきた。中を見ると目を冷やすグッズが入っている。


「どうせミツのことだから何もしないだろうと思って」


途中ドラッグストアに寄っていたが、まさかこんなものを買ってくれていたとは。

あまりの気の利きように、思わず目を見開いてしまった。


「なに、その顔」
「いや、たまも大人になったなと思って」
「あー、俺があまりにもイケててびっくりしちゃったんだ」
「そんなこと言ってねーだろ」
「はいはい。イケメンの俺が買ってあげたんだから、ちゃんと使ってよ」


そう言って手を振る姿に、なんだか心が少し温かくなった気がした。


家に帰り、ぼんやりと湯船に浸かる。

いつもは熱い湯にさっと入るが今日は長く入りたい気分だったので、ぬるま湯にラベンダーの香りの入浴剤を入れた。


浴槽に浸かりながら自分に唇に触れる。


あれはなんだったのか。


冗談であんなことをする奴ではないが、だからといって他にどんな理由がと考えても思いつかない。


吸われた時、甘い痺れがじわりと広がった。
あのまま抵抗しなかったらどうなっていたんだろう、なんてたらればは意味がない。


答えのないことは考えないと決めたはずなのに、何も考えないなんて出来るはずがなかった。



だって俺は

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ちび(プロフ) - ありがとうございます、実はまた続編読みたいな、思ってました、お知らせくるの待ってますね⚪︎ (2023年3月21日 21時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ちびさん» ですし何かキリのいい数字になった時に続編を書くかもしれませんので、その時はよろしくお願いします。この度はこんな長い話を読んで頂き、メッセージを頂き本当にありがとうございました。また読みにきてくださったら嬉しいです(*´-`) (2023年3月21日 21時) (レス) id: 4781cdc11c (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - なんかラブFKめっちゃ良いですよね、楽屋の話探してて見つけました、楽屋てちょっと覗いで見たいですよね💓で、きっとめっちゃうるさそうだし笑 FKを冷やかす弟組とか大好きです⚪︎ (2023年3月21日 21時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - めっちゃ引き込まれました、倉北ベタベタしてますもんね、ヤキモチ焼きFは私もよく妄想してます、倉優しいし関西弁で捲し立てる感じめっちゃ笑いましたありがとうです、勇気ないF可愛すぎましたわ、Kも早く言ってよ、てね (2023年3月21日 21時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ちびさん» 途中どうやって持っていこうかと悩みましたが最後の最後で動いてくれて良かったです。この話は色んな人が関わってくる話にしたので大変な時もありましたが沢山の方に読んで頂ける作品になったので嬉しかったです。ラブラブFKは書いてて笑ってしまいましたが楽しかった (2023年3月21日 21時) (レス) id: 4781cdc11c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらげ | 作成日時:2019年6月27日 23時

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