住人が一人 ページ1
「メリークルシミマス……」
五月の東京の曇天下に、彼はいた。
街灯に照らされた古びた遊具が並ぶ自宅近くの公園にて、キーキーとブランコを鳴らしながら彼は愚痴を零した。
華奢と言うにも少し肉が足りないおチビな身体をワンサイズ上の紺のスーツに包み、パリッとしていたワイシャツもシワだらけになり。セットされた黒髪は先程自分で崩した為、彼方此方に伸びている。
中性的な整った顔立ちは周囲から好評を集めているが、その顔も今や酷い。ピンクトルマリンのような大きな瞳は濁り、目元には濃い隈、白い肌は荒れ、頬は扱けて骸骨のようである。それでも好評だが。
彼―伊藤 Aは今年で三十五となる社畜だ。
ちなみに何故この状況になっているのかについては余りにも可哀想なので黙秘しよう。
今日が記念すべき婚活十連敗の日だったなど口が裂けても言えない。しかも断られた理由が「彼氏って言うより弟」「推しに抱く感情を抱いている」だったなど手が落ちても書けないものだ。
あと今は十二月では無い。メリークルシミマスは七ヶ月後である。
――明日も、仕事か。
不意に顔を上げたAはブランコを降りるとふらふらとした足取りで公園から出ようとした。
その時だった。
彼の視界に、一つの段ボール箱が入ったのは。
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#シトラ。@ジェノベーゼも食いたい(プロフ) - めっちゃええやん頑張ってくだせぇ！！((((何様やねんとか言わんといて)))) (2020年7月26日 21時) (
レス) id: e6cbbb13db (このIDを非表示/違反報告)
ねこっち(プロフ) - 初コメです。小人系はとても好きなので、見つけることが出来て嬉しいです。忙しかったりと、書くのは大変かも知れませんが、応援しております。ちなみに、私が小人を見つけたら、｢なんや、ゆっくりではないんか。……(手作りのお菓子で)食害しよ。｣ってなります(笑) (2020年7月25日 11時) (レス) id: 40270631a4 (このIDを非表示/違反報告)
でん - お洒落ですね！このような感じの小説好きです！応援しております。 (2020年7月25日 11時) (レス) id: efc5c7c00a (このIDを非表示/違反報告)
夜行性(プロフ) - 初コメ失礼します。小人の小説好きなので書いてくださって嬉しいです！受験生で大変だと思いますので無理をせず更新頑張ってください！ (2020年7月24日 22時) (レス) id: c5dae1602f (このIDを非表示/違反報告)
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