43話 ページ43
妹が出来てから17年目になる｡
記憶を消した手前､あの子には幸せになって欲しい｡
「ねぇ､ミコト｡…話があるの」
「ん?どしたよ､姉貴」
ドアをノックして入ってきたマコト｡
その表情は､いつになく深刻そうだった｡
「ここじゃ､話せないの｡…隠し部屋に通してほしい」
「で?なんだよ､話って」
「…Aに､…Aに謝らないといけない」
マコトは､泣き出しそうになりながら､絞り出すように言った｡
「はぁ?なんで｡Aは５年前に出てっただろ｡この前電話したときも､姉貴のこと話したら嬉しそうにしてたし､Aが姉貴に怒ってるとは思えない｡
第一､姉貴がAに謝るような事をする理由が無い」
「お母様の念が､自分の歌声を聴いた相手を
………操られてたのよ､何年も｡あの人に」
なんで今さら､そんなことに気づいたんだ｡
そう言いかけて気づく｡あの人には悪癖があった｡
ランダムに選んだ相手の使役を解くこと｡
特に､酷な事をさせた相手ほど好んで解く｡
そして､酷な事をさせた相手に必ず命令する事があった｡
『やった事を忘れ､今までどおりに過ごせ』
つまり､使役を解かれればこの命令も解け､自身のやった事を思い出すのだ｡
「…何を命令されたんだよ」
「ハンター試験を受けに家を出たあの日､あの子の心臓に､小さな録音機を埋め込まされた」
今にも消え入りそうな声でマコトは答える｡
「それだけ…?」
「そんなわけ無いじゃない｡録音機には､あの人の念が込められてる｡『Aが20歳の誕生日を迎える日､衰弱死する』って念が」
『姉さんは､小さな録音機だけを買って帰っていった』
不意に､十年も前の忠告を思い出した｡
もっと早くから動いていれば…いや､マコトに記憶は無かったし､それは無理だった｡
「Aの誕生日って…あと､一週間じゃねぇか!!
…待ってろ｡今ダメ元で逆探知してみる」
探して出てきたのは､かなり寂れた街だった｡
「これ以上は俺の腕じゃ無理｡俺は今からAんとこ行くから｡
…この事､母さんには知られるなよ?あの人なら絶対に､死んで念を強める｡一応､ウミガメは持ってくから」
探せど､探せど､手がかりは出てこない｡
もう残り時間は今日を合わせて3日だ｡
その時だった｡懐かしい姿を見たのは｡
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紅紅李(くくり)(プロフ) - 。ちょこまろ。さん» コメントありがとうございます(^^)｡夢主ちゃんは､それだけヒソカが怖かった(性的な意味で)って事ですwww (2022年5月3日 10時) (
レス) id: a95bb3f93d (このIDを非表示/違反報告)
。ちょこまろ。 - 夢主ちゃんのヒソカに対するアタリが強くて笑いましたwww (2022年5月3日 9時) (レス) @page8 id: 1cb4a4c603 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - 【黒豹】@鬼 zm推しさん» ありがとうございます頑張ります!(^^) (2022年3月9日 13時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
【黒豹】@鬼 zm推し(プロフ) - 更新頑張って下さい!!(*´▽｀*)b (2022年3月8日 21時) (レス) id: 9147c4c152 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - チョコさん» ありがとうございます！もうめっちゃくちゃ嬉しいです(^-^)｡これからも頑張るのでこの作品と､ついでのついでで作者をよろしくお願いしますm(__)m (2022年2月16日 16時) (レス) id: f037107fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もか@テスト死にそう | 作成日時：2021年9月3日 22時
