44話 ページ44
「うぅ…」
『生きる』とは言ったものの､もう家の中を歩き回る体力も無かった｡
買い出しのために出掛ける準備をした段階で､深い眠りについてしまった｡
どれだけ鍛えたとしても､少しずつ体力が落ちている自覚はあった｡だが､ここまで露骨に体力が落ち始めたのは5年前くらいからだ｡何かの病気だろうか｡
「…1番は人を殺すことだけど､この際仕方ない」
のっそりと立ち上がり､台所で果物ナイフを手に取る｡
そのまま､手首に切り込みを入れた｡
いわゆる､『リスカ』と言うやつだ｡
傷口から滴る血液をコップ一杯に溜め込み､ぐいっと飲み干す｡
この動作を5回ほど繰り返す｡
誰にでも､オーラは流れている｡それを自身の生命力に変えるのが私の能力だ｡
体力は､病弱からもやしくらいには戻った｡
山から降りる頃にはヘトヘトになっていた｡
ミヅキさんに､顔色が悪いから休んだほうが良いと言われたが断った｡
これから病院に行って､その後買い物をして帰ると思うと憂鬱でしかない｡
フラフラと歩いていると不意に､懐かしい気配がした｡
気づいたときには抱きしめられて､その人は泣いていた｡
「兄､さん…?どうしてここに…」
「A…良かった…場所を変えよう」
「私､具合悪いから今から病院に行くところなんすけど…」
「行かなくていい｡気づいてやれなくてごめん」
「なあA｡無くなった記憶､取り戻したいか?」
「そ､れは､…もちろん取り戻したいっすけど」
とりあえず､家に帰ってきたが､この人がなんでそんな事を言うのか理解できなかった｡
「なんか刃物ちょうだい」
「はい」
兄さんがローブの中から取り出したのは本｡鮮血のように鮮やかな赤色の本だった｡
タイトルは､『大切な君に』｡
兄さんは､本に自分の血を一滴垂らして､本を燃やした｡
「ちょっ!?なんてことする…うっ」
頭がズキズキと痛む｡頭の奥から､声が聞こえてくる｡
そのまま､意識が遠退いていった｡
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紅紅李(くくり)(プロフ) - 。ちょこまろ。さん» コメントありがとうございます(^^)｡夢主ちゃんは､それだけヒソカが怖かった(性的な意味で)って事ですwww (2022年5月3日 10時) (
レス) id: a95bb3f93d (このIDを非表示/違反報告)
。ちょこまろ。 - 夢主ちゃんのヒソカに対するアタリが強くて笑いましたwww (2022年5月3日 9時) (レス) @page8 id: 1cb4a4c603 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - 【黒豹】@鬼 zm推しさん» ありがとうございます頑張ります!(^^) (2022年3月9日 13時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
【黒豹】@鬼 zm推し(プロフ) - 更新頑張って下さい!!(*´▽｀*)b (2022年3月8日 21時) (レス) id: 9147c4c152 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - チョコさん» ありがとうございます！もうめっちゃくちゃ嬉しいです(^-^)｡これからも頑張るのでこの作品と､ついでのついでで作者をよろしくお願いしますm(__)m (2022年2月16日 16時) (レス) id: f037107fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もか@テスト死にそう | 作成日時：2021年9月3日 22時
