ただ、誰かを守りたかった【Fate】【僕のヒーローアカデミア】 (ページ37)

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参拾漆ページ37

サーヴァント同士の戦いに、人間が割って入れることはそうそうない。
いや思い出したこれ(・・)とかその他もろもろ私が真に人間なのかは疑問なところがあるけれど、出力は人間の範疇に収まるはずだ。

領王(ロード)はバーサーカーだが、常時発動の宝具が何故か使用されていないので実質的には狂化持ちのランサーだ。ステータスはバーサーカー準拠だが。
ランサーVSランサーとかいういつかの大戦を思い出す対戦カードを横目に、私は私の相手へと向き直る。

バーサーカーと出会って三年弱。お山の師匠の助けも借りたが、本州の地脈はほとんど確保している。
スキルは発動済み。こちらの体調が思わしくないので魔力供給に不安はあるが、少なくとも負けはないだろう。もちろんカルナ相手に慢心などできないが。

「――――」

――イメージこそが、スイッチだ。

息を吐く。
呼吸を止める。
心臓に爪を立てるようにして、意識を切り替える。

「Operațiune(稼働せよ)」

小手調べの一工程(シングルアクション)。
魔術師の「私」の記録と精神を呼び起こした。