ただ、誰かを守りたかった【Fate】【僕のヒーローアカデミア】 (ページ28)

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弐拾捌ページ28

A組は全員で二十一人。ということで、どこか一チームは三人となる。
出席番号が一番後ろの私が三人目となり、Bチームに加入することになった。

轟焦凍さんと障子目蔵さんがチームメンバーで、順番は二番目。……憂鬱だなあ。女子一人という点は割とどうでもいいが。

気乗りしない感情は押さえつけて、一番目の戦闘の様子を見る。定点カメラで音声はなし。本人たちは小型インカムでやり取りをしているらしい。

……なんだろう、荒れている？

爆豪さん＆飯田さんVS緑谷さん＆麗日さんだ。爆豪さんと緑谷さんが正面衝突しているのだが……

「──戦闘、というよりも一方的なリンチではないでしょうか」

確保証明のテープを巻きつければ終わりなのに、むしろ痛めつけようとしている節がある。あの卓越した戦闘センスなら終わらせるのも容易だろうに。

というか、どう見ても勝っているのに余裕がない。何に怯えている……？

「──あ」

声をあげたのは誰だったか。
大規模な爆発が起こったのだ。

これ以上はいけないと、オールマイトが中止の声をあげると同時だった。

緑谷さんが何かを叫ぶ。折れた柱で麗日さんが飛び散った瓦礫を飯田さんに向かって打ち払う。
「核」相手にしては乱雑すぎやしないか。ねえ。
生まれた隙に麗日さんが自分を浮かし、核に触り回収した。

条件をクリアし、Aチーム……緑谷さん＆麗日さんペアの勝利となった。
……緑谷さんの怪我は酷いなんてものではないが、勝ちにカウントしてもいいものか。
実践ならむしろ負けでは。