ただ、誰かを守りたかった【Fate】【僕のヒーローアカデミア】 (ページ27)

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弐拾漆ページ27

ヒーロー科ではあるものの、授業がそれだけなわけではない。高校らしく普通教科の授業も勿論ある。
生憎私たちは参加できないが部活動や同好会だってあるし、他の高校と変わりないものだ。

ヒーロー科特有の授業は午後から。その日のヒーロー基礎学は戦闘訓練だった。正直な話苦手な部類だ。
戦闘服(コスチューム)を纏い、グラウンドへ向かう。

耐火・耐熱仕様の服に腰から下げたポーチ。手袋とブーツは自前で、首からは目を保護するためのゴーグル。堂々と下げた日本刀に、隠し持つ短刀。

全体的に軽く身軽な要望通りの出来に、満足して笑う。他の人もだいたい着替え終わったようだ。
個性的なそれには、思わず目を逸らしたくなるものもある。百さんとか。見えないし個性の都合上仕方ないのだが、葉隠さんとか。

それはともかく。

今日の授業は屋内での対人訓練だ。目立つのは当然屋外だが、統計的にはこちらの方が凶悪敵の出現率は高いらしい。

「監禁・軟禁・裏商売……このヒーロー飽和社会」

ゲフン、と咳払いで誤魔化すオールマイト(№1ヒーロー)。おい。

二人一組で即席のチームを組み、ヒーローと敵に別れて行動するそうだ。
設定としては、「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて、「ヒーロー」はそれを処理しようとしている。

ヒーロー側の勝利条件は制限時間内に核兵器を回収するか敵を確保すること。
ヴィラン側の勝利条件は制限時間まで核兵器を守り切るかヒーローを確保すること。

しかしアメリカンな設定だな。ヒーローの本場だからだろうか？