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第四話 ページ6







「…………」



ここ「武装探偵社」の拠点のビルでの社長室では

着物を着た男_____福沢諭吉が椅子に座って何やら考えていた

ソレは先程出会った青年についてだ



「…(あの顔…)」



〈………そうなんですか、なんかカッコいいですね。じゃ…じゃあ僕はこれで失礼します〉

〈待ってくれ…名を〉

〈サヨナラ!〉



彼は素早い動きでその場を去った。

そして福沢はしっかりと「動揺を隠せていない青年」を感じていた



「(…メガネを確認し前髪で顔を隠す動作、無意識のうちに動いた左手をかばうような仕草…

_____そして)」



最初出会った時に、私の気配を素早く感じ取ったあの身のこなしに

探りを入れるような目線…



「(只者ではなさそうだな)」



「武装探偵社」と告げた瞬間の怯えた瞳は今にも泣き出しそうなくらいに黒く染まっていた

福沢は少し気になって、過去の捜査資料の紙をめくっている



「社長、いいですか?」

「…太宰か。入れ」

「失礼します」



ドアの向こうから探偵社員である_____太宰治が顔をのぞかせた

ひょろりと長い体が部屋に入ってきた



「その捜査資料を貸してほしいのですが」

「…そうか。悪かった」

「何か気になることでも?」

「只者ではない青年に出会ってな」

「…只者ではない青年?」



福沢が太宰に資料を手渡して、彼が首をかしげる

続けて福沢が言った



「左手に厳重な革手袋に、一般人にはできない身のこなしの青年だった」

「……左手に革手袋…?」

「おそらく学生だ。何か事件に関与してたのではないかと思ってな」

「…学生…高校生ですかね」

「そうだろう。ここ近辺にある学生服をまとっていた」

「あ」


スラスラと福沢から出てくる情報に太宰が何やら考え出す。

そして太宰がおもむろにその場で資料をめくりだした



「どうした太宰」

「…私、思い出したんですよ。その特徴に合った人物を」

「何かわかったのか?」



ピタッと、ある(ページ)で包帯だらけの手を差し込んだ

太宰がゆっくりとそこを開く




「…ええ、とても面白いことを」






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みき - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 8d56403f64 (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - 11話、淳じゃなくて「敦」です。キャラクターについての誤字はもっと気をつけたほうがいいと思います。 (2019年5月21日 15時) (レス) id: b41524b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - クドい様ですが、敦が淳になってます。 (2019年5月6日 21時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 中島敦が中島淳になってますよー!更新応援しています! (2019年4月26日 21時) (レス) id: 956baee6af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水餅 | 作成日時:2019年4月20日 12時

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