第十一話 ページ13
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「と、彼は考える筈だよ」
「おい太宰。あの小僧は何者なのだ、まずはそこを説明しろ」
探偵社の会議室
そこには数人の調査員が顔を揃えていた。
そして太宰が立っている隣にはまっさらなホワイトボートがちょこんと立っている
国木田が太宰に少しイラつき気味に質問した
「…異能力者なんだろ?アイツは?なら度肝抜くようなのがいいと思うよ
「与謝野さん。彼は異能を極力使わないんです」
「ビビってんのかい?」一人の女性_____与謝野晶子が茶菓子をいじりつつそう言った
「使わないンですか…?何か事情でも?」
「私の口からは言えないさ。本人のプライバシーに関わるからね」
「太宰さんがそんなこと言うンですね」
呆れ気味に受けた____谷崎潤一郎が太宰を見る
「あのぅ太宰さんからの意見はどうですか…?色々と事情を知っているようだし…」
「お、淳くんいいことを言ってくれるね実は考えてあったのだよ」
おずおずと挙手をしたのは最近入ったばかりの新人_____中島敦。
太宰が彼の言葉に反応を示してホワイトボートに何やら書き始める
「敦の時のように、クジで決めたりするのか?」
「いーや…そこの配役も決まってるんだ」
「珍しいなお前がこんなにも仕事熱心だとは」
「やだなぁ国木田くん私はいつでも真面目さ!」
「一度その狂った脳みそを取り替えてこい」
*
ザッ…
『…いくぞ…』
学校から徒歩15分。
僕の目的地は残念ながらいつもの喫茶店ではない。
上にある武装探偵社だ
息が止まりそうなほどに肺に空気を吸い込む_____そしてゆっくりと吐き出した
『(作戦通りに行けば…僕は自由だ)』
何回も深呼吸を繰り返しながら足を運び
左手を確認するとうっすらと黒い模様が浮き始めている
『…手袋』
ドアの前に立って、手袋を装着
あと一回だけ深く…深呼吸して、一息ついたらドアを開けよう
開けた瞬間が合図だ…太宰の対処法も、考えてある
『…よし』
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みき - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 8d56403f64 (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - 11話、淳じゃなくて「敦」です。キャラクターについての誤字はもっと気をつけたほうがいいと思います。 (2019年5月21日 15時) (レス) id: b41524b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - クドい様ですが、敦が淳になってます。 (2019年5月6日 21時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 中島敦が中島淳になってますよー!更新応援しています! (2019年4月26日 21時) (レス) id: 956baee6af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水餅 | 作成日時:2019年4月20日 12時