夜兎族だが、力は使えない【銀魂】

第十六訓 ページ18

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「い、一本！」



『…………』

沖「…………」



シン…と静まった室内

激しい戦いを広げた二人は黙ったままだ



沖「残念だったな」

『…………ッチ…』



その沈黙を沖田がニヤリと笑って破る

蒼威は悔しそうに顔を歪めていた



蒼威の額には赤い痕が残っていた

そして蒼威の手は握ってるはずの竹刀がない


沖「俺の勝ちだ」




カァンと何かが落ちた

そこには蒼威の竹刀。


『…クソ』




蒼威の赤くなった額は沖田が一本取ったから

それに大勢の隊士はワイワイと騒ぎ出した。




「さすが沖田隊長！」

「まさかあそこで蹴りで竹刀を吹き飛ばすとは」

「いや、アイツも一本取りそうだったぞ？」



土「合格だな。こりゃ」




土方がため息混じりに呟いた

その眼光の先には対峙する二人の問題児



『…てめぇ次はぶっ倒す』

沖「ガキンチョが何言ってんだ」

『言っておくが俺は１８だ。お前こそ童顔のくせによく言えるな』

沖「俺も１８だが」

『妹と同じ年齢に見えるな』



バチバチと止むことない戦い

そろそろ互いが手を出して大乱闘が起きそうだ



「いやー…疲れちゃったよもう」

土「近藤さん」

近「あ、トシ。お、あれが例の新人か？」



道場に入ってきたゴリ_____おほん近藤が蒼威を見てそう言った

泥だらけの姿ということは大方お妙のストーカーに勤しんでいたのだろう


『あんだテメーもう一回勝負しろや』

沖「おう望むところだ負け犬野郎」

『今度こ_____！？』



沖田に飛びかかろうと体制を整えた時

蒼威の視界の隅に気になる人物を見つけた







『…ゴリラ…………』




妙さんのストーカー野郎の風貌

妙「ゴリラみたいな容姿なの」









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