【WT】気ままな彼女の自由な日常2 (ページ5)

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小学校以来初めて触れる勉強は案外楽しいものだった。
知らないことをたくさん学び、迅さんに教わりながらトリガーにも慣れた。

そして高校入学と同時に、晴れて私もボーダー隊員になったという訳だ。

『……春巻きがうまくて幸せだ。』

ゆり「どうかした？」

『なんでもないですよ。あ、ゆりさんトマトください。』

ゆり「はい、どうぞ。」

あれから、ゆりさんとはたまに食事に行く仲になった。というか、ゆりさんが心配して私を食事に誘ってくれるのだ。

ちなみに、私が今現在玉狛にいないのは、何も説明されることのないまま入隊試験を受けさせられて、右も左も分からないままぶらぶらしている時に真木に誘われたのだ。当時は隊を結成するなんてことも知らなかったくらいだ。

ましてや、派閥があっただなんて、冬島隊を結成してしばらくしてから知った。まぁ別に、私は何派でもないけど。

ゆり「それにしても、Aもだいぶ可愛くなったわよねぇ。」

『ほうへふか？』

ゆり「こら、口に物入れたまま喋らない。

……出会った時は、もう本当に危なっかしい子だったから。」

『まぁ、あの時はああでもしないと生きていけなかったんですよ。お金も必要だったし。

ていうか、私からしたらこっちの方が殺伐としてそうでしたけどね。

なんか、毒気抜かれた感じです。』

ゆり「ふふっ、そうね。ボーダーに入ったばっかりの頃もまだトゲトゲだったものね。迅くんと叔父さんと私くらいしか手綱握れる人いなかったんじゃない？

あの人懐っこかった桐絵ちゃんが怖がってたくらいだもの。」

『手綱って。まぁ、小南はだいぶ最初の頃にコテンパンにしましたからね。今はもう勝てないけど。』

ゆり「お友達もいっぱい出来たみたいで、安心だわ。」

『………ゆりさんの言った通りですね。…もう大丈夫な気がします。』

ゆり「そうでしょう？迅くんと私が言うんだから、もう貴女は何があっても大丈夫よ。」