【WT】気ままな彼女の自由な日常 (ページ40)

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怒りの沸点ページ40

ある日の昼下がり。先生の都合か何かで自習になった3-Aでは、自習をしている人はほとんどいなかった。

国近「ねぇねぇ、ずっと気になってたんだけどさ。

Aって、怒ることあるの？」

当真「なんだよ、いきなり。そりゃあいつだって怒ることはあるだろ。」

国近「私がどれだけ勉強ができなくても怒んないし、約束忘れてた〜ってなっても全然怒んないの。

とーまくん、見たことある？」

当真「お前なぁ、約束は守れよ。

あいつが怒ってるとこ〜？あ〜、まぁ、あるっちゃあるな。」

国近「え！？どんな時に怒るの！？」

当真「俺は詳しいことあんま知らねぇの。聞いても教えてくんねぇし。

出水とか、太刀川さんの方が詳しいんじゃね？」

国近「という訳で、教えて！」

隊室に戻った国近は、とりあえずその場にいた太刀川に聞いてみる。

太刀川「志之？あいつ結構イライラしてるだろ。俺に負けた時とか。」

国近「それは太刀川さんに負けたことが悔しいだけなんじゃないの？

お、いずみん、いいところにきたね。Aが怒ってるところって見たことある？」

出水「志之先輩っすか？
…あ〜、ありますあります。だいぶ前っすけど。」

国近「詳しく！」

志之がボーダーに加入したのは、大それた夢があったわけでも、近界民を恨んでいたわけでもない。ただの成り行きだった。

C級隊員ではとにかくムカついた周りの隊員とのランク戦に明け暮れ、あっという間にB級へと昇格。
しばらくは忍田の元で稽古に励んだり、相変わらずムカつく奴らをぶっ飛ばしたりしていた。

そんなある日

真木「私の作るチームに入ってくれませんか。」

こう誘われたのがきっかけで、成り行きでチームを組むことになった。
＂チーム＂という肩書きに若干の堅苦しさを感じながらも、のらりくらりとランク戦をこなす日々。
元より負けず嫌いであった性格も功を奏してか、スルスルと順位を上げ、あっという間にA級に認められた。

側から見ると、不真面目でやる気のなさそうな狙撃手と攻撃手。
当時はオペの手腕でまとまってはいたが、周りからは反感だらけのチームだった。