【WT】青春まったなし！！！ (ページ32)

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烏丸「え……っと、はじめまして。太刀川隊の烏丸京介です。」

『こちらこそ、はじめまして。王子隊の姫坂Aです。

いきなり押しかけてごめんなさい。』

烏丸「いえ、別に大丈夫です。
姫坂…さんは、今日はなんでここに？」

『出水が練習したいならうちの隊室来いって言ってくれたから。』

烏丸「姫坂さんは、射手なんですか？」

『そうですよ、前までは攻撃手だったんですけど。』

烏丸「攻撃手……、姫坂さん誕生日いつですか？」

『え！？誕生日！？11月9日だけど……、いきなりどうかしました？』

口が勝手に動く。誕生日なんて、今はどうでもいいのに会話をつなげようと次々と質問を投げかけてしまう。
彼女のことを知りたいのは事実だ。

出水「お〜い、ヒメ〜、準備できたぞ〜。

そうだ、京介も一緒にやる？」

『え！そんな悪いよ。』

烏丸「やります。練習ってブースじゃないんすね。」

出水「ブースはヒメが嫌がるんだよ。」

『だって…、ブースの方だと勝敗が出ちゃうじゃん。私は出水と勝負したいんじゃなくて教わりたいんだもん。』

とここで、出水と自分との話し方の違いが少し引っかかった。
出水に敬語を使っていないと言うことは、恐らく自分よりは歳上なのだろう。

烏丸「ヒメさん、俺は全然良いんで一緒にやりましょう。」

出水「…………へぇ。

まぁ京介もこう言ってることだし、やろうぜ。」

爆速で距離を縮めにかかった烏丸に、出水はもう勘づいた様子。これは面白くなりそうだぞとニヤニヤと烏丸を見つめている。
当の姫坂は、相変わらずの第一印象の良さをまだ貫いてはいるが、この後の訓練で化けの皮が剥がされることをまだ知らない。

『き、か、烏丸くん…！ちょっと待って！』

烏丸「京介でいいですよ。」

『いやそう言うことじゃなくて！対ガンナーフルアタックはまだやったことないんだけど！？』

烏丸「大丈夫です、ヒメさんならいけますよ。」

出水「お前、好きな子はいじめたくなるタイプか？」

烏丸「…よく分かんないすけど、そうなんじゃないですか？」