【WT】青春まったなし！！！ (ページ23)

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邂逅の予感ページ23

基本的に苦手な人はいない姫坂だが、そんな彼女にも例外はいるようで。

歌川「姫坂先輩、お久しぶりです。また一段と綺麗になりましたね。」

『ヴ、歌川くん………、それ一昨日も言ってた………。』

この通り、風間隊の歌川遼だ。
女性の扱いに長けている彼は、姫坂を見るたびに歯の浮くようなセリフを恥ずかしげもなく口にする。

冗談っぽい烏丸とは違い(冗談ではない)、なぜか無視できない彼の言葉に毎度のことながら顔を真っ赤にして目を逸らしてしまう。

歌川「そういえば、この前の試合見ましたよ。
相変わらずとキレのある動きで、思わず見惚れてしまいました。」

『あ、ありがとう……。それじゃ、私行くね……。』

光の速さで去っていった姫坂を笑顔で見送る歌川に、実はずっといた菊地原が声をかける。

菊地原「あの人のどこがいいの？」

歌川「どこも何も、姫坂先輩は素敵な人じゃないか。」

菊地原「なにそれ、ただのB級隊員じゃん。」

歌川「菊地原も話してみればわかるよ。」

菊地原「ふ〜ん。」

風間も何かと姫坂のことを気にしているし、以前から菊地原は姫坂に少し興味はあった。
ただポジションも違えば階級も違う。たまにオペレーターの三上が隊室に呼ぶことはあるらしいが、自分に気を遣って誰もいない時か風間がいる時にしか呼ばない。

そんな彼女と、特に接点を持ちたいとも思わなかった。
しかし、歌川や風間、かつての一員であった宇佐美がここまで可愛がると、さすがに菊地原にも興味が湧くのは自然だ。

菊地原「今度紹介してよ。」

歌川「へぇ、珍しいじゃないか。」

菊地原「勘違いしないでほしいんだけど、全部君たちのせいだからね。」

ついでに、今は玉狛支部にいるであろう宇佐美にも念を送っておいた。