21回 あきらめました。 ページ24
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国見 あきらめました。
キミのこと諦めることを
あきらめました。
キミは左右に
首を振った。
ポツリ、涙を流しながら。
「英のことっ、すごく好きなのっ…！」
謝られるかと思ったら
逆のことを言う。
意味がわからず
少しだけ眉間に皺を寄せて
なんで泣いてるの？
優しく涙を拭った。
「でもね、私の中にはまだ飛雄の存在が消えなくてっ」
「…うん」
「最低なんだぁ、私…」
くしゃっと無理に笑う
その笑顔が苦しくて
気持ちを抑えきれなくなり
Aを抱き締めた。
なんて言おうか、
ぎゅうぎゅうの頭を精一杯 働かせて
やっと見つけた言葉。
「それでいい。俺は、Aが好きだから」
「え…？」
その言葉はあまりにもめちゃくちゃだった。
最低でいいなんて、
でも 今のAが
ずっと変わらないAが好きだから。
「影山のこと忘れられるくらい、
俺がお前のこと幸せにしてやる」
前に言ったろ、なんて笑って
よしよし、と頭を撫でる。
もう泣くなよ、って言っても
また泣いてしまうAは
きっと随分な泣き虫なんだろうな。
ずっと我慢してて
結局は一人で泣いちゃう、
小さい頃からそうだった。
これからは俺も半分 背負うから。
一緒に歩いていこ。
例えどんなにゆっくりだとしても
俺が歩幅を合わせるから。
「ありがとう、英…」
でもそれってプロポーズみたいだね。
自分でも涙を拭って
ふわりと笑う。
「俺がもうちょっと大きくなったら
今度はちゃんと用意してから言う」
「期待してる…！けどまず元気になること最優先！」
「そうだね」
指を絡めるように繋いで
さっきよりも近くなった距離を
Aと歩いた。
あきらめた理由
これから俺が幸せにするから。
．
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赤羽 - 控えめにいって神だった (1月13日 0時) (
レス) @page27 id: 9c6aa6c5f1 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - なにこの尊くて可愛い小説、、、 (2020年11月4日 9時) (レス) id: 200e605a50 (このIDを非表示/違反報告)
こんなんでどうですか。(公式) - 可愛い。甘酸っぱさがめっちゃくちゃ伝わってくる。これきっかけで《くにみん族》になっちゃいました (2019年4月27日 14時) (レス) id: 37f757255c (このIDを非表示/違反報告)
魅花 - あーwwスッゴいいい話〜、嫌なこと合った日はこれ見て忘れようとしてるww (2018年8月23日 20時) (レス) id: f7681b73db (このIDを非表示/違反報告)
マフラー - 国見ぃぃぃいいいい！！！！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 5e4f423a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こーた@しぐシグ
| 作成日時：2015年1月7日 15時
