18回 あきらめました。 ページ21
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国見 あきらめました。
Aのことで笑わないことを
あきらめました。
学校中に鳴り響く
チャイムの音で目を覚ます。
少しだけズキズキと痛む頭を
抑えながら体を起こして
辺りを見回した。
座っていたはずの Aがいない。
出されていた丸いすも
きちんともとの場所に戻されていて
教室に戻ったのかな、と
ぼんやり考える。
「あら、国見くん。起きたの？」
パーティション越しに
動いた俺の影を見て
先生がそれを開けて顔を覗かせて。
片手には
仕事をしていたのか
ボールペンを持ったまま、俺に訊ねた。
「はい」
「じゃあ、熱 測ってみて。
多分 もう少ししたら 千坂さん来るわよ」
白衣の胸ポケットから
体温計を取り出して手渡しされる。
目を細めて微笑みながら
なぜか Aのことを言うってことは
この先生は俺の心が読めるのかもしれない。
ピッ、と電源をつけて
制服のボタンを上から1、２個外し
右脇に差し込む。
すると急に廊下がバタバタ騒がしくなって
多分 すごい勢いで走ってくる人が
近付いてくることを知らせた。
誰、とか悩む前に
ここのドアが開いて
その人が発した一言目で
誰かすぐにわかった。
「あきら！せんせっ、英は!？」
＿＿その人物が Aだってこと。
先生はクスクス笑って
俺にほらね、と視線を向ける。
俺もつられて
吹き出すように笑った。
あきらめた理由
アイツ、面白いから。
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赤羽 - 控えめにいって神だった (1月13日 0時) (
レス) @page27 id: 9c6aa6c5f1 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - なにこの尊くて可愛い小説、、、 (2020年11月4日 9時) (レス) id: 200e605a50 (このIDを非表示/違反報告)
こんなんでどうですか。(公式) - 可愛い。甘酸っぱさがめっちゃくちゃ伝わってくる。これきっかけで《くにみん族》になっちゃいました (2019年4月27日 14時) (レス) id: 37f757255c (このIDを非表示/違反報告)
魅花 - あーwwスッゴいいい話〜、嫌なこと合った日はこれ見て忘れようとしてるww (2018年8月23日 20時) (レス) id: f7681b73db (このIDを非表示/違反報告)
マフラー - 国見ぃぃぃいいいい！！！！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 5e4f423a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こーた@しぐシグ
| 作成日時：2015年1月7日 15時
