【エリートジャック】エリート・ハイスクール・ライフ・ラブ！

12話 ページ13

『第1競技、男子サッカー……―――』




そこそこの音量でアナウンスと歓声が響く。




歓声に関しては、主にシグマ高の声だけど。




意外とオメガ高校もさまになってたりしますが。




｢いっけー！いっけー！オーメーガー！｣




ユリアちゃんの声は相変わらずよく通ります。




｢わっ！｣




｢ボサっとさてんじゃねーよ｣




芥川くんが相手のスライディングで転けました。大丈夫かな……




｢いったー……｣




前髪を軽くかきあげ傷口を見る芥川くん。女子のハートを打ち抜きました。




どっきゅーんって効果音が後ろから聞こえ……




｢芥川くーん！大丈夫ー！？｣




｢私手当てするー！｣




｢私も！｣




｢わ、ちょ、っ……｣




割と近くで見ていた私は後から突然来た女子の大群に頑張って逆らう。




途中でユリアちゃんとシュリくんが助け出してくれました。




死ぬかと思った……




｢オメガ高の女子もイケメン好きなんだ……｣




｢女の子はみんな乙女なのです。｣




というか芥川くんはどちらかというと可愛い方だと思う、私は。




｢手当てありがとう！｣




｢がんばってー！｣




｢石川くーん！ケガしないでねー！｣




｢次は私が守るから！｣




もう何かエリートなんて忘れて、皆普通の高校生だなぁ……




女子たちの声援を受けてか、オメガ高校の生徒もだんだんやる気が出てきた。




驚いた表情の副生徒会長にユリアちゃんが一言。




｢『人間をつくるのが理性であるとすれば、人間をみちびくのは感情である』のだよ〜！バーイJ＝J・ルソー、18世紀フランスの思想家｣




相変わらずかっこいいです……

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