それでもそれは青かった【呪術廻戦】 (ページ7)

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灰原雄ページ7

「約束！一生僕のそばにいて。おじいちゃん、おばあちゃんになってもずっと一緒だよ」

『灰原はみんなに言ってそうだな〜』

「そりゃもちろんみんなと楽しく一緒にいたいよ！けどね、僕は君とだけは一生そばに居たいんだ。片時も離れたくない」

『はは、それ今言う？』

高専の屋上のフェンス越しにされる初めての告白

「今だから言うのさ！Aと七海、五条さんに夏油さん家入さんと僕、みんなで美味しいご飯でも食べよう！」

「ほっぺたいっぱいに食べてるA、大好きなんだ」

「何度でも見せてよ」

『プッ、あははははは！ムードもへったくれもね〜。』

フェンスをよじ登り金網越しだった彼の顔をちゃんと何も通さず見る

『まずは七海と行く任務から帰ってこい、ご飯はその後だな』

「任せてよ！いつか夏油さんみたいにカッコイイ呪術師になって君を迎えに行くよ」

前の任務で私はミスをした

そのミスで無関係の尊い命が神様の元に還っていった

罪を償うのは馬鹿な私にはこれしかないと思った

「ミスは誰にでもある！生きれなかった人の分、今の人生を謳歌すればいいと思うよ！」

眩しい笑顔、優しい言葉と共に手を伸ばしてくれる優しい彼

そんな人がそばに居て欲しいと願うならおばあちゃんになっても、呪いになっても着いて回りたいくらい

『灰原、さっきの話…』

「僕はいつでも本気だよ。君に対してはね。」

『シワシワのくそババアでいつか灰原の事も忘れちゃうかもなんだよ？』

『灰原よりもいい男の方に行っちゃうかもよ？嫌いになるかも』

「構わないよ。君といたいんだ。そのくらい、好きなんだ」

「だから、卒業してからもずっと一緒にいよう」

何となく感じてた嫌な予感。

私は見ない振りをして

七海と灰原を任務に笑顔で送り出し

ようやく帰ってきた彼

五条さんと入れ替わりで戻ってくる彼

『……嘘つき』

彼の最初で最後の嘘

私の心に深く深く抉った

嘘つきな人……

本当に…大嫌いだよ

私の何度目か分からない彼への嘘は

これが最後になってしまった