好きな子からクッキーを貰ってしまった【国見英】

クッキー貰ってしまった ページ5

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Aの頭にはてなマークが浮かんでいるのが見える。

話についていけないんだが……。



『国見くん、クッキー嫌いじゃないんでしょ？』

「うん」

『じゃあなんでダメなの？』



友達って意味だからだよって、あれ。まさかとは思うけど……



「A、クッキーの意味って知ってる？」

『ううん……知らない』



うわあああ、やってしまったー！

なに、俺の勘違いだったってことかよ？すごい恥ずかしいやつじゃねぇかよ…………。



『えっ、クッキーって特別な意味あるの？』

「確か友達でいたいって意味。だから俺、それがショックでもう、立ち直れなかった」

『そうなの……！？ごめん、私何も知らなくて。国見くんだけ特別にクッキーにしたんだけど……』



さっきより顔が赤くなったA。
この"特別"は、いい意味の"特別"ってことか？

あーやばい、期待してる俺がいる。



『国見くん、甘すぎるの嫌いそうだなって思って……それでクッキーにしたの』

「俺だけ、特別？」

『うん』

「どうして？」



Aの反応が面白くて、ついつい意地悪してしまう。

こんな俺を許してくれA。



『……ばか』

「えっ、」

『もう知ってるんでしょ』

「なにが？」

『……もー！』

「あはは、ごめんって」



俺は優しくAを抱きしめた。



「A 好き」

『……私も、好き』



ああ、Aのいい匂いがするって変態か俺。



『今度からちゃんと意味調べる』

「やめて」

『な、なんで？』

「他のやつにチョコとか作んなくていいから」

『……国見くん、チョコ欲しくないの？』

「俺はAが居てくれたらそれでいーの」

『〜っ！国見くんのあほ』



好きな子からクッキーを貰ってしまいましたが、

ただの勘違いだったようです。

ああ、キミが天然でかわいくてよかった。

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