62*大好きな人。 ページ13
離れた唇と、私の肩に顔を埋める国見ちゃん。
状況が分からなくて、あちらの挙動を待つしかない。
手持ち無沙汰なのでとりあえず頭を撫でている。
｢急に言うの反則です。｣
｢色々聞いてきたの国見ちゃんだよ？｣
｢まぁ、そうなんですけど。
…告白してくれようとしてたんですね｣
やっと見せてくれた顔は少し赤くて、私も同じようにか…それ以上に赤いかもしれない。
伸びて来た手は私の頬を撫でるから少しくすぐったい。
｢告白しようとしています。｣
｢…先に謝りますね。｣
｢え、Aさんを振るの？！｣
｢振りません。
2年生の先輩の事。あの人見てAさんが妬いてくれたら良いなって利用してました。｣
淡々と言う…ほんとこの子何なの…
どこまでAさんの事振り回す気なの？！
腹黒いとは徹に聞いてたけど怖いんだけど…
｢見事に妬いた。
もうだめ。他の人に目を向けないで。｣
｢最初からAさんにしか向いてないです。
Aさんも寂しいからと手当たり次第他の男について行かないで下さい。｣
｢それはもうしないよ。｣
｢約束です。寂しくさせる気は更々無いので。｣
緊張とキュンで既に涙目。
繋がれた手がいつもより熱いのは気のせいじゃ無いはず。
見上げた国見ちゃんにドキドキしてしまう。
｢告白聞いてみたかったけど、俺もまだしていなかったので。｣
｢プロポーズも嬉しかったよ？｣
｢ありがとうございます。
…Aさん。中１からずっと好きでした。
改めて付き合ってくれませんか？｣
真顔でも眉間にシワでもない。
柔らかく微笑むどこか余裕のある顔。
広げられた両手に飛び込む以外の選択肢を私は持ち合わせていない。
｢はい、私も国見ちゃんが大好きです｣
ぎゅっと抱きつけば、ぎゅっと抱き返してくれる。
最初はよくわからない子が入学してきたな、なんて思っていたのに今では執着しちゃうくらい大好きな人。
｢…夢見てぇ…｣
耳元で聞こえた声はどこか力が抜けたもの。
キュンキュンと苦しく動き続ける胸が今は少しだけ心地良い。
｢夢じゃないよ。｣
｢ずっと好きでした。Aさんが中学卒業してからも気持ち変わんなくて、極たまに駅前で見掛ければすっげー嬉しくて…
まさか付き合えるなんて思わなかったから素直に嬉しくて…嬉しいしか言葉出てこねぇ｣
国見ちゃんの語彙力が飛んでしまった？
…こんな風に好きで居てくれて私も嬉しいし、大好きな人と付き合えるのは純粋に幸せ。
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モカ(プロフ) - Neo.@ねおじゃなくてねぉ.さん» コメントありがとうございます！キュンキュンして貰えて嬉しいです♪更新頑張りますね！ (2020年1月19日 1時) (
レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
Neo.@ねおじゃなくてねぉ.(プロフ) - ホントに胸がキュンキュンします!!応援してます!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 2a7a0a653c (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ひななさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえると嬉しいし、ヤル気も出ます！更新頑張りますね！ (2020年1月11日 2時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - 毎日毎日このお話を楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年1月10日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 森のいちごさん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年1月6日 12時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2020年1月5日 16時
