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キセキとラノベ 279 ページ9

*








会場を出た棚倉は、随分と慌てた様子で走り出した。その後をバレないようにと追う、三月。
途中、彼女はタクシーに乗って目的地を目指すことにしたらしく、手を挙げて止まったタクシーに乗り込んだ。

困ったのは三月。突然、タクシーを捕まえた姉を追いかけようにも出来ない。少し背伸びをしてから三月もタクシーを捕まえた。



「前のタクシー追ってもらっていいですか?姉が乗ってて」


「分かりました」



彼女は平然とそう言ってのけると、そのまま動き出したタクシーの中で考える。

姉があそこまで慌てるのは、絶対的に母の存在以外有り得ない。要するに、向かう先は病院だ。

それから10分ほどで病院に着いた。



「前のタクシー、止まりました。代金は…」


「はい、お釣りいらないんで!」



どうも、お金に余裕があるらしい。その理由は不明だが、高校生が持つ金額ではない金額を持っているようだった。

姉を追って病院に入ると、既に姉の姿はなかった。
何処だろうかと探してから、ふと気がついた。

____________血は繋がってる。離婚したとは言え、元は家族だ。もしかしたら、何とかなるかもしれない。


受付に行き、何とか教えてもらえないかと尋ねたものの、教えてはもらえなかった。



「だからぁ…私のお母さんでもあるわけね?さっき、棚倉Aが来たでしょ?行った病室を教えてって言ってるんだけど!」


「…当院では、彼女から自分以外を通すな、と…」


「さっきも聞いたよ?でもさ、家族なわけだよ?教えてくれたっていいでしょ?家族なんだから」


「申し訳ありません。失礼ですが、証明できるものをお持ちですか?」


「母子手帳じゃ証明にならないって言うの?」


「ですが、彼女の言うことを最もとしていて…」



そんな、平行線をたどったナースとの会話の間に、どうやら彼女は戻って来たようだ。
来た時より、幾分か顔色が良くなったようには見えるが…それでもまだ、青かった。




*

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西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» すいません、ふたりを危うく去らせる所でした← 氷室さんは前からフラグ立てていたので、こう言う結果になるだろうと思いこうなりました。頑張りますね!ありがとうございます! (2016年7月12日 19時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
如月レン - 西谷彩香さん» 氷室さんは、夢主に何の話をするのか、気になります。← 更新、頑張って下さい。 (2016年7月12日 18時) (レス) id: 84fcaaee34 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 叢桜牙さん» そうですね、棚倉は冷たいようで最近冷たくないですから私にもわかりません← ありがとうございます! (2016年6月19日 21時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
叢桜牙 - 最新話読みました。紫原と氷室にどう反応するのでしょうか。更新頑張ってください。 (2016年6月19日 21時) (レス) id: a6d00fee4e (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» 気づけばそうなってましたね。本来従兄弟なので、きっとそこまで悪くなかったのだろうという事でこうなりました。ありがとうございます! (2016年6月18日 14時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西谷彩香 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/  
作成日時:2016年4月3日 9時

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