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キセキとラノベ 298 ページ28

*








そんな黒子を見て、氷室は小さく笑った。



「なるほど、そう言う事だったんだね…」



黒子の気持ちを察したようだった。
誰からどう見ても一目瞭然だろう、あれだけ感情をできるだけ消して影に徹する黒子がこれ程までにも感情を露わにしていれば。



「黒子くん、何だか悪い事をしたね」


「え、?何の事ですか」



自覚なし、という事も氷室には分かった。

そして、氷室なりに考えた結果として、どうしても彼女に伝えたいことがあるようだ。



「…少しは考えて欲しいけど、君の眼を見れば大体わかる。俺はそう言う対象じゃないだろう(・・・・・・・・・・・・・)?だから、大丈夫だよ」



そう言って、二人を見送るように手を振る。



「早く戻らないと、怒られるんだろう?引き止めてしまったのは俺だから、一緒に行くべきなんだろうけど…アツシが心配だからね」



その言葉に送り出されて、黒子と棚倉は顔を見合わせてから、氷室の方を向いて頭を下げ、そのまま歩いて行った。







二人の影が見えなくなったところで、氷室はため息をついた。



「あの真っ直ぐな目…答えを見つけた目、だと思うんだけどね…」



そう言ってから動き出す。
どうやら本格的に心配になってきた彼を探すようだ。



「迷子になってないといいけど…見つけた売店とかで地方限定のお菓子を探してそうだな…誠凛高校の控え室から近い売店の可能性が高い、かな」



まあ、アツシはああ見えて本当に純粋だからね、なんて呟きながら。








時を同じくして、場所は誠凛高校の控え室から程近い売店。

案の定、お菓子を物色していた紫原がくしゃみをした。



「……なーんか、言われてる気がすんだけど…」



まあいいか、とすぐに思える紫原は流石である。








*

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西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» すいません、ふたりを危うく去らせる所でした← 氷室さんは前からフラグ立てていたので、こう言う結果になるだろうと思いこうなりました。頑張りますね!ありがとうございます! (2016年7月12日 19時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
如月レン - 西谷彩香さん» 氷室さんは、夢主に何の話をするのか、気になります。← 更新、頑張って下さい。 (2016年7月12日 18時) (レス) id: 84fcaaee34 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 叢桜牙さん» そうですね、棚倉は冷たいようで最近冷たくないですから私にもわかりません← ありがとうございます! (2016年6月19日 21時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
叢桜牙 - 最新話読みました。紫原と氷室にどう反応するのでしょうか。更新頑張ってください。 (2016年6月19日 21時) (レス) id: a6d00fee4e (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» 気づけばそうなってましたね。本来従兄弟なので、きっとそこまで悪くなかったのだろうという事でこうなりました。ありがとうございます! (2016年6月18日 14時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西谷彩香 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/  
作成日時:2016年4月3日 9時

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