キセキとラノベ 218 ページ8
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黙って歩を進める赤司に、黙ってついていく。そして、人通りが少なくなった辺りで、ようやく足を止めた。
「…話とは?」
切り出したのは棚倉だった。その言葉を発して、赤司が話し出すのを待つ。
案の定、赤司は話し出した。
「…僕は高校に上がってから、片時もAを忘れられなくてね。たった1人の人に此処まで執着した事もない。だが…やはり、僕はお前がほしい」
「…断ったでしょう、中学時代に」
「ああ、それでも“俺”はお前が良いらしい。だから、僕と賭けをしよう」
「賭け?」
「…そうだね…僕のいる学校は、“絶対王者”の洛山だ。僕が勝てば、Aは“俺”を選べ。…まあ、あり得ないことではあるけど…もし僕が負けたら、その時はAの言うことを一つ、なんでも聞こう」
それを聞いた途端に、彼女は口角を上げた。
「乗ります、その話」
そう言い切った彼女は笑う。くすくすと、楽しそうに。それが気に食わなかったのか何なのか、赤司は彼女に寄って行き…中学時代を再演したのだった。
所謂、壁ドン。あの時よりも少し背が高くなった赤司に、あの時以上に威圧を感じた。
本来、ときめきを感じる行動なのかもしれない。だが、彼女が感じたのは威圧感、逃げられないと言う鳥籠の鳥の気分だけだった。
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西谷彩香(プロフ) - 濁音さん。さん» ありがとうございます、気づきませんでした(笑)助かりました、修正しておきます! (2016年3月31日 8時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
濁音さん。(プロフ) - すいません、239話のイグナイトパスが、家族するパスになってます(ボソッ (2016年3月31日 7時) (レス) id: 0179ac39f9 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 叢桜牙さん» 毎度コメントありがとうございます!なかなか更新出来なくはなりますが、勉強の休憩がてら、ちまちま更新していきます! (2016年2月13日 3時) (レス) id: 90630990a2 (このIDを非表示/違反報告)
叢桜牙 - お知らせ読みました。しばらく寂しいですけど、受験頑張ってください。 (2016年2月12日 23時) (レス) id: a6d00fee4e (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 叢桜牙さん» ありがとうございます!更新、頑張ります。これからもよろしくお願いします! (2016年2月4日 17時) (レス) id: 90630990a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西谷彩香 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/
作成日時:2016年2月2日 23時