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「おやおや、嬉しそうな顔ですね」
シャワーから戻ってきたジェイドはフロイドの顔を覗き込む
そんな事も気にせずフロイドは顔を緩ませていた
「明日もうちに来るんだって〜」
「Aさん、連絡して下さったんですね」
「そー。それで明日も来るのって聞いたら会議入ってるから明日も来るって」
それでかと自分の片割れの嬉しそうな顔を見て自分も少し頬が緩んだ
そんな時、コンコンとノックが聞こえ聞きなれた声と共に扉が開かれた
「これは珍しい客人ですね、アズール」
「ええ、今日はなんだか面白そうな事があったので話を聞いておこうかと」
何処か怪しげな笑みを浮かべながらアズールは部屋に入ると近くにあったジェイドの椅子に座った
そして、彼は口を開く
「それで、フロイド。あの綺麗な女性は?」
「Aちゃん。なんか分かんねぇけどジェイドとアズールとは違う特別な感じなんだよね」
「フロイドはあの方に恋をしているんです。しかも2年ほど前から。一目惚れですね」
「まさか、あのフロイドが…でもあの女性には婚約者の方がいらっしゃる様ですが?エミリック・アリーさんという寮長の方でしたね」
「そして、偶然にもあのかの有名な人魚姫の精神に元ずく寮だとか。しかも、フロイドの想い人であるAさんもまたその寮の副寮長だとか」
「俺達とぉ、気が合いそうだよねぇ」
「ふふ、慈悲の心でいつでも貴方の願いは聞いてあげますよ」
「あはっ、頼もしいねぇ」
そうして、3人は楽しげにそして怪しげに笑った
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「Aさん、こんにちは」
会議場所まで歩いていると後ろから聞き覚えのある声に呼び止められ後ろを振り向くと底には見知った顔があった
「貴方達は…確か、アズールさんとジェイドさんでしたよね?」
「はい、昨日はきちんとご挨拶できずに申し訳ありませんでした。そちらのお連れ様にもうちの
そう言いながら頭を下げるアズール
そんな彼に彼女は頭を上げるように言った
頭を上げたアズールとジェイドにエミリックは話し出した
「あちらは僕が彼女の婚約者だと知らなかったようだし、今後気をつけてもらえれば僕はいい。そうお伝え願えますか?」
「ええ、もちろんです」
どこか胡散臭い笑顔をみたエミリックは彼女にもう行こうと言おうとしたが遠くの方からエミリックを呼ぶ声が聞こえた
彼はため息を落としてアズールとジェイドに彼女を任せた
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めじぇ@もぐもぐしたい - ヒァォオ (2020年9月25日 23時) (レス) id: 7ce5097465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kumo | 作成日時:2020年9月5日 16時