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32話 新撰組かな? ページ39

騒がしかった街が再び静寂に戻った。
深弥からは男が死角になって怒鳴った相手が誰だか見えなかったが、声を聴いただけで瞬時に理解できた。と、同時に悪寒が背中を急速に伝った。

深「そ、その声は……」
モブ「な、なんだ貴様は!?」

男が自分の大きな体を少しどかしてくれたおかげで声の主が見えた。

風「政典さん?」

政典は手に持っていた買い物袋を地面に落とす。横に控えていたエレンが「おい!」とたしなめるも政典は聞く耳を持たなかった。

政「てめぇら、プライベート中のアイドルをよくもまあこう辱められるな…?」

政典の鬼のような形相でやじ馬たちは散っていく。周りには深弥たちと加害者になりかけた男、そして政典とその背後にいるエレンしかいなくなった。
周りに人がいなくなったことを確認した政典はギロリと男に視線を移す。その視線で男はだらしない腹を揺らし身が縮こまってしまった。

政「確かお前は『ひよりんごファンクラブ』会員ナンバー1043の茂部田(もぶた)だったな?」
モブ「だったら何だってんだよ!」

茂部田はまたしても汗ばった拳を握り政典に対し襲い掛かっていく。しかし、その拳は呆気なく政典の手のひらに収まる。いくら力を加えても政典の手はビクともしなかった。

政「…わかった。お前のような暴力的なファンは俺がファンと呼べなくしてやる」

政典は相手の手首を軽くひねり男を地に伏す。男を見下ろしエレンに静かに尋ねる。

政「エレン、ひよりんごファンクラブ法度第四条は何だ」
エ「はあ…えーと、『ひよりんごの人権を奪う罪』」
政「ひよりんごファンクラブ法度第三十九条」
エ「『ひよりんご及びそれに関係する人物への身体的及び精神的暴力の罪』。今回の場合は未遂だな」
政「以上に該当する。よってお前のファンクラブの会員証を剥奪しコンサートの出入りを今後一切禁止する」

いくら身長が高いとはいえ、体重的には茂部田のほうが勝っていたのにもかかわらず呆気なく倒されたことに対して呆然としていた茂部田だが、そう宣告されて流石に憤りを感じ勢い良く立ち上がる。

モブ「……ッ!貴様に何の権限があるってんだ!何様だ貴様ァ!!」

そしてまた政典に対し殴りかかろうとする。

政「俺はひよりんごファンクラブ会員ナンバー“0”」

その拳を難なくかわし、茂部田の額の前に中指と親指で円を作り、指を弾く様に額に力強く打った。

33話 怪力バカ→←31話 は?刑法?ほっとけ。


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とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» 可愛いと思います!めっちゃ童顔なんで( ´艸`) (2018年8月2日 20時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 風螺かわいいイメージが湧く(´∀`) (2018年8月2日 19時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!!!私もそのようなコメントを頂きとても活が出ます!!今後ともよろしくお願いします!(*´ω`*) (2018年8月2日 19時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - これからの展開にワクワクさせられます! (2018年8月2日 18時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とりっぴー | 作成日時:2017年11月2日 22時

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