１５話 悪・即・斬ってね ページ19
桜｢バカだなぁ」
危機に陥っているはずの桜羽がなぜか笑っている。蒐は眉をひそめた。
桜｢本当にバカだ。愚の骨頂だよ君は」
蒐｢…何が言いたいのですか」
桜羽は高らかに笑っていた口を止め蒐に向き直った。
桜｢誰がそんなこと言ったの？もしかしてこのボクとか言わないよね」
確かに桜羽は「君たちの異能力は僕が封じたから」と言った。それは深弥も聞いている。
…まさか。
桜｢そうだろうと思ってボクは１人だけ異能を吸収していない」
蒐｢…なにッ…？！」
深｢換装…！｣
蒐と深弥は同時に発した。
深弥は両手に一際大きい日本刀を召喚した。それは人間の子供の身長ほどある大きな太刀だった。
蒐｢たかが日本刀で！私の風の刃に勝てるわけがない！」
深｢…野太刀ッ｣
深弥は鋼の刃で、蒐は疾風の刃で。二人は一瞬だけ交わった。
深弥の手には野太刀がまだ残っているが蒐の疾風の刃は消え失せている。
二人はお互いの距離を数歩ほど離れて数秒ほど立ち止まっている。桜羽たちはその間を長く感じた。先に動いたのは国後蒐だった。蒐は背を向けている深弥のほうを振り向き、そして白目をむいて倒れた。
深弥は倒れた音を聞いてそちらのほうを振り向いた。そして倒れている男を見てため息をついて言った。
深｢安心しろ、みね打ちだ。俺はあんたら外道を許すことはできない。だが、殺しはしない。外道にはなりたくないからな｣
深弥はそう言うと手にしていた野太刀を異空間に戻した。
日和は盛大にため息をつくと腰が抜けて床に座り込んでしまった。
風｢ここで安心している暇はないよ。僕たち以外の子供たちを助けなきゃ…」
桜｢…君たちで最後だよ」
風｢え？」
桜｢だから…次は君たちの番だったんだ。…君たち以外の子供は…いない」
日和｢そんな……」
自分たちは助かったが他の子供たちを助けられなかったことに対する後悔の念が全員に襲い掛かる。
桜｢…ごめん。ボクも最善を尽くしたんだけど助けられなかった…」
桜羽はうつむく。
日｢で、でも、私たちを助けてくれたじゃないですか！そんなに落ち込まないでください」
風｢そうさ。君が助けに来てもらわなければ今頃どうなっていたことやら」
二人は思い思いに桜羽を励ます。
深｢とりあえず、ここを出よう。そして警察にこのことを通報するんだ。あくまで全員が被害者としてな｣
１６話 正直世界観とか考えてなかった→←１４話 敵側によくいる奴
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とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» 可愛いと思います！めっちゃ童顔なんで( ´艸｀) (2018年8月2日 20時) (
レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 風螺かわいいイメージが湧く(´∀`) (2018年8月2日 19時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！！！私もそのようなコメントを頂きとても活が出ます！！今後ともよろしくお願いします！(*´ω`*) (2018年8月2日 19時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - これからの展開にワクワクさせられます！ (2018年8月2日 18時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりっぴー | 作成日時：2017年11月2日 22時
