12話 男の子だねぇ ページ16
深「なっ…!」
何をする!と言いたかったのだろうが、彼の思考は急速なまでに低下していた。美少女に抱き着いてこられたんだから、それはもう当たり前である。しかし、抱き着いてきた当の本人はそんなもの物ともせず長い間抱き着いており、深弥が「なっ…なっ!」と動揺して変な声をあげても彼女は「少し黙っていて」「じっとしていて」というだけである。
少し経つと深弥の拘束は解けた。
と、同時にジャラジャラと金属の鎖ような音が鳴る。
手も足も自由に動かすことが出来る。桜羽が鎖の鍵を解いてくれたのだ。まずは感謝すべきだが、深弥は怪しまずにはいられなかった。
深「これはどういうことだ…?」
桜「言ったでしょ。殺すつもりはないと」
深「ちゃんとした理由を言え」
桜「助けてやったんだから理由なんていらないでしょ…ほら、この二人起こしてさっさと逃げるよ」
何故桜羽が逃走することを提案してきたのか、深弥はますます彼女を怪しまずにはいられなかった。
とりあえず、桜羽のおかげで残り二人の拘束が解けたので、早速二人を起こすことにした。
深「おい、起きろ…起きろって!」
風「んー…ああ…土方君おはよう…なんか久しぶりな気がするよ。9話に僕がちょろっと出た時以来かな…?」
寝ぼけてんのかこいつはと思いながら次は妹の日和を起こしに行く。
深「日和起きるんだ」
日「おは、よう…お兄ちゃん」
日和はふぁあと大きな欠伸をする。こいつら危機感なさすぎか。
そこでやっと風螺があることに気づく。
風「なんで、桜羽ちゃんもここにいるんだい?」
深「どういうことか、あいつが俺たちを助けてくれたんだ」
風「ふーん…」
桜羽は風螺の疑心暗鬼の目を感じ取り、
桜「ボクは何も手出ししないし、騙すつもりもないよ」
と一応言った。しかし、風螺は邪推なのでおいそれと信じるわけがなく、「どうだか」と一蹴する。
日「ま、まあ、いいではありませんか。あちらから逃げるチャンスをみすみす作ってしまうなんてなかなか巡ってきませんよ!ポジティブにいきましょう!」
風螺は桜羽にやられたのに、その本人を全く恨むことなく彼女を信じることが出来る日和の心に感心した。まあ、だからと言って桜羽を信じることはできないのだが。
桜「とりあえず早く!もうすぐあいつが帰ってくる…」
?「おや、これはこれは桜羽さん。こんなところで何をしているのですか」
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とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» 可愛いと思います!めっちゃ童顔なんで( ´艸`) (2018年8月2日 20時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 風螺かわいいイメージが湧く(´∀`) (2018年8月2日 19時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!!!私もそのようなコメントを頂きとても活が出ます!!今後ともよろしくお願いします!(*´ω`*) (2018年8月2日 19時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - これからの展開にワクワクさせられます! (2018年8月2日 18時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とりっぴー | 作成日時:2017年11月2日 22時