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捌拾捌 ページ42

「狭い」





『狭いね』






当たり前だろう、一人用の布団に2人入っているんだから。ていうかふつうに受け入れちゃってる私だけどなんで無一郎くん泊まってんの?自分のお屋敷帰ろうや。





『無一郎くん、やっぱ私だけど風呂敷で寝ーーー』





「ダメ」





布団を抜け出そうとした私の手を無一郎くんが掴む。






『狭いんでしょ?』





「我慢する」





『泣きそう』





ズルズルと十四歳にしては強い力で引きずられて布団に戻される。あー。でも無一郎くん暖かいな。子ども体温なのかな。知らんけど。





背中に感じる温もりにだんだんと意識が微睡んでいく。夢か現実か分からない意識の狭間で無一郎くんがAと呼ぶ声がした。








☆★急な時透無一郎side★☆





Aの名前を呼んだ時、今にも寝ていきそうな声で返事が聞こえた。





まだ起きてるのかなと思って少し起き上がってAの顔を覗き込むと安心しきった顔で眠っているのだからタチが悪い。仮にも僕は男なのに。





弟でもなんでもなくて、Aのことが好きな1人の男なのに。どうすれば見てくれるの?不死川さんや冨岡さんみたいに警戒してくれるの?どうすればAの好きな人になれるわけ?





独占欲が心の中を掻き乱す。Aの結ってないサラサラの髪の毛をたくし上げて項に吸い付く。残る鬱血痕。





満足気に眺めていると





「むいちろ……くん……」




寝言でAが僕の名前を呼んでドキリとする。どんな言葉が続くんだろうと期待する。









「ふへ……それふろふき大根じゃなくておでんの大根……」






どんな夢だ。

捌拾玖→←捌拾漆



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設定タグ:鬼滅の刃 , 雑愛 , 愛され   
作品ジャンル:ラブコメ
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- うっ、しのぶさん…好き…バタッ (2022年6月27日 20時) (レス) id: bd033ea8fc (このIDを非表示/違反報告)
uta(プロフ) - 冨岡さんがこだま...((めっちゃ分かるっっ!!! (2022年5月27日 13時) (レス) @page33 id: 7b0687ca5e (このIDを非表示/違反報告)
優兎 - なんか、できたてたてホヤホヤの蜂蜜ってエr((すみません、小5です (2021年6月17日 17時) (レス) id: 2470a19cd7 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - dinner bornさん» ありがとうございます!嬉しいです!ありよりのありやと嬉しい……な!?(笑) (2020年5月20日 16時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
dinner born - とても面白くてついつい読み進めてしまいました。これもありよりのあり...? (2020年5月20日 14時) (レス) id: 1da8ba8178 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかね | 作成日時:2019年12月10日 2時

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