くまちゃんが繋いでくれた恋《KI . F》part4

腹いせ［北山サイド］ ページ27

Aが部屋へと駆け上がった


北：「いいから隼人はもう帰れ…」


鳥：「えっ、Aさんは…？」


北：「Aはこれからも俺らのところにいてもらう！！
だから、帰れ！」


鳥：「わかったよ。」


落ち込んだ声のお前はどこか嬉しそうな顔でその場を立ち去った


その嬉しそうな顔は


腹いせを晴した顔に見えた


『・数週間前・』


マネージャーと隼人が来た翌日


隼人からの誘いで飲みに行くことになった


北：「で、今日の用件は？」


鳥：「Aさんってどんな人？」


北：「そんなことだろうと思った(笑)」


散々Aのこと聞いてきた


北：「ちょっと俺トイレ行ってくる」


偶然会った人を連れて行くと


隼人の顔が曇った


その人は俺らの出る舞台の演出家の『東郷 拓広さん』だった


東：「あぁ、隼人じゃないか」


鳥：「親父…？！」


北：「えっ、もしかして親子？」


東：「そうなんだよ
隠しているがね…」


北：「そうだったんですか」


鳥：「なぁ、親父なんで俺は
北山たちがでるオーディションから外されてんだよ！」


第一次審査がこの前あってその時点では

会場に隼人の姿もあった

そして、彼の演技力に圧倒され

一発合格と思っていた


東：「お前が劣っていたからに決まってるだろ
それにしても、君のグループの凄いね
特に藤ヶ谷くんだったかな？
あの子はすごいね」


北：「そうですか
藤ヶ谷もそう言ってもらえると喜ぶと思います」


その後も東郷さんは散々太輔の事をベタ褒めして帰っていった


鳥：「俺さぁ、認められてないんだ。
親父から。
昔からそうだった
だから、少しでも親父に褒めてもらいたくて
親の名前を隠して俳優になって努力した
で、やっとこの前、親父の前で俳優としての姿を見せたんだ
だけど…」


北：「だけどなに？」


隼人の目が怒りの目に変わった


鳥：「結局落とされた
親父は俺の事は一回も褒めてくれない
今みたいに他の奴の事ばかり…
特に太輔の…」


その時俺は何も言えなかった


・


・


ここまで読んでいただいて


ありがとうございます


だんだん


鳥井さんの闇が明らかになってきたところですが


移行したいと思います

この小説の続きへ→←止まらない［藤ヶ谷サイド］

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す