11日 ページ11
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重くなった右肩を見ると、竈門くんが私の右肩に額を押し付けるように乗せていた。
「俺は炭治郎です」
「?うん、知ってるよ」
「炭治郎って呼んでください」
消え入りそう声。さっきまで強気な顔をしていた子と同一人物だと思えなくて少し笑えた。
「炭治郎」
「はい 」
善逸から炭治郎の話をかなりの頻度で聞いていたためやけに口馴染みがあった。
炭治郎が不意に顔を上げた。私も私で炭治郎の方を向いていたので、必然的に2人の顔が近くなる。
炭治郎の長いけど固い指が私の頬を撫でる。擽ったくて身を固くするも、炭治郎が壊れ物を扱うかのような撫で方をするので、いつの間にか彼に全てを委ねていた。
「Aさん」
「ん?」
炭治郎が撫でる手を止めて私を見つめる。熱の込もった目に目が離せなくなる。
「この間、俺にAさんの前では長男じゃなくていいって言ってくましたよね」
「うん」
「長男じゃないので我慢しません」
うん、という前に唇を塞がれた。一瞬の出来事に訳が分からず困惑していると、再び炭治郎の手が私の頬をスルリと一撫でした。炭治郎の顔が伏せ目がちに近づいてくる。まつ毛長いなぁなんて、雰囲気の欠片もないことを思っていた。
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あかね(プロフ) - 春巻さん» 炭治郎いいですよね……!良かったです、そう言っていただけて嬉しいです(^^)ありがとうございます、これからも頑張ります! (2020年5月27日 19時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
春巻 - 炭治郎大好き民なので凄い勢いで読んでしまいました(笑)気づいた時には涙腺崩壊(´;ω;`)ウゥゥとっても素敵なお話でした!これからも頑張ってください(*'▽') (2020年5月27日 18時) (レス) id: 224dfaba1e (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 遥さん» うえ!こんなちんけな作品をそう言って貰えて喜びの舞です!!嬉しいです、ありがとうございます!! (2020年4月26日 1時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - どうやったらこう、素敵なお話が書けるんですかぁ〜〜(´TωT`)とても泣けました!ありがとうございます(泣)突然馴れ馴れしいコメントすみません。 (2020年4月26日 1時) (レス) id: c53d9db867 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - うすすさん» そう言っていただけるなんて恐縮です!嬉しいコメントありがとうございます! (2020年3月10日 10時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかね | 作成日時:2020年2月3日 23時