何度も繰り返す恋を【我妻善逸】

7曲目 ページ7

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手帳から顔を上げて、もう一度彼を見る。お月様みたいだと思ったその髪はたんぽぽと言われたらそれにしか見えなかった。









「こんな約束、してたんだ……」









ボソッと誰にも聞こえないような声で呟いたはずなのに、なぜか彼には聞こえたようだ。









「忘れてたの？」









琥珀色の瞳が私を真っ直ぐに見つめる。きっと私は射抜くような全てを見透かしたような瞳に弱い。錆兎然り、この彼然り。嘘をつく気になれないのだ。









何も言えなくてただ俯いていると目の前から彼が消えた。嫌気がさしたんだろうか。私が忘れてしまうから。









しかし予想と反して彼は戻ってきた。楽器をケースに閉まっていただけらしい。楽器ケースを背負い、再びわたしの目の前に来る。









「お酒好き？」









なんの脈絡もなしに問いかけられたその問いに吃驚して反射的に頷いてしまう。彼は笑みを深めて歩き始めた。流れを読むと一緒に飲もう、ということだろう。慌てて小走りで追いつくと歩幅を合わせてくれる。









「夕飯食べた？」









悪気のない質問。けれど私にとってはタイムリーすぎた。ああ、そういえば錆兎に夕飯を作ってあげてたんだった。鍋の火かけっぱなしじゃなかったかな？塩コショウ入れて味整えたっけ？









今更浮かんでもどうしようもない疑問が浮かんでは消えてを繰り返す。何も喋らない私を見て何かを悟ったのか、「俺の知り合いで居酒屋やってるひといるからそこ行こうか」と優しく微笑んでくれた。




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2曲目 で善逸が歌っていたのは奥華子さんの 変わらないもの でこの話で歌っていたのはあいみょんさんの 裸の心 っていう設定です

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